<第2章>痩せている人もお酒を飲まない人も脂肪肝になる
《異所性脂肪、糖質過多にも要注意》
「脂肪肝」と聞くと、「太っている人がなる病気」「お酒を飲む人がなる病気」というイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。
しかし、痩せていても脂肪肝になる人はいますし、お酒を毎日飲んでいても脂肪肝にならない人はいます。
むしろお酒は適量であれば毎日飲んだ方が健康になると考えられます。
肥満は脂肪肝につながる高リスクな要因であることは間違いありませんが、さらに注意したいのは一見痩せている人でも脂肪を蓄えていることがあること。
中性脂肪の一種である異所性脂肪は肝臓や筋肉につくことがあり、普段から運動をしていてスリムな体型の人にも見つかることがあるのです。
また、脂肪肝は大きく分けて「アルコール性脂肪肝」と「非アルコール性脂肪肝」に分けられます。
アルコール性脂肪肝は、アルコールの飲み過ぎが原因でなる脂肪肝のこと。
毎日のようにお酒を大量に飲むことで、アルコールを分解する仕事を担う肝臓が疲労困憊した状態をいいます。
これに対して非アルコール性脂肪肝は糖質のとり過ぎで中性脂肪が肝臓にたまることに起因し、アルコールを飲まない人でもなります。
果物や砂糖、ごはん、パンなど糖質が高いものを食べ過ぎている女性に多いのが特徴。
肝硬変や肝細胞がんに進行することもあるので注意が必要です。
脂肪肝はアルコールだけが原因ではない!
肝臓を悪くする最も一般的な原因は、アルコールの飲み過ぎ。
肝臓の解毒作用がアルコールの量に追いつかず、肝臓に負担がかかり過ぎてしまうからです。
しかし、脂肪肝についてはアルコールを飲まない人の場合でもなる可能性があります。
◆アルコール性脂肪肝=アルコールの飲み過ぎ
お酒を飲み過ぎると、糖質をとり過ぎてしまったときと同じように、肝臓に中性脂肪を合成する働きが高まってしまいます。
◆非アルコール性脂肪肝=糖質のとり過ぎ
過剰に摂取した糖質が中性脂肪として肝臓にたまります。
お酒を飲まなくても糖質をとり過ぎれば肝脂肪になってしまうのです。
痩せていても脂肪肝かも?
太っていなくても脂肪肝になるケースはあります。
自覚症状もないため、本人も周囲の人も気がつかず進行してしまうことも。
国内の脂肪肝の人は推定で3000万人、つまり日本人の4人に1人の割合でいると考えられています。
「内臓脂肪の話 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?
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