<第1章>交感神経と副交感神経の役割とは?
《体を操縦するアクセルとブレーキ》
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」とに分けられます。
私たちの体を車に例えた場合、アクセルの役割をするのが交感神経、ブレーキの役割をするのが副交感神経です。
交換神経が優位になると血管が収縮し、心拍数と血圧が上昇。
心身ともの興奮状態となり、まさにアクセルを踏み込んで前進しようという状態になります。
一方で、副交感神経が優位になると血管がゆるみ、心拍数や血圧が低下します。
興奮にブレーキがかかり、リラックスした状態になるのです。
このように体にとって正反対の役割を持つ2つの神経が交互に働くことによって、動くべきときには動き、休むべくときには休むという、生き物本来のメリハリある活動になっているのです。
通常、人間は日中に交感神経が優位になり、夜は副交感神経が優位になります。
ところが、不規則な生活習慣、仕事や人間関係のストレスなど様々な原因により、現代人の自律神経のバランスは乱れがち。
交換神経ばかりが優位になると、全身の血流が悪くなり、いつまでも心身の興奮状態が続くことになります。
逆に副交感神経の優位な状態が続くと、意欲が上がらず、無気力感や疲労感を招きやすくなります。
アクセルとブレーキのどちらか一方が優位になるのではなく、両者のバランスが適切に保たれることで初めて、人間という車は快調に走ることができるというわけです。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2つがある
◆自律神経
体をアクティブに「交感神経」
・活動時
・ストレスを受けたとき
体をリラックスさせる「副交感神経」
・休憩時
・睡眠時
1日を通して、必ずどちらかが優位になっています。
交換神経と副交感神経は、どちらも高いレベルを維持できると最強
ストレスを感じると交換神経は過剰に優位になり、副交感神経は働きが悪くなって、様々な病気を引き起こします。
逆に、副交感神経が優位になりすぎると、免疫力が高まる半面、アレルギーが発症しやすくなるなど問題が起こります。
大切なのはトータルでのパワーバランスです。
◆副交感神経を高めるには
・音楽を聴いたり映画を観る
(感動もの、泣けるものが◎)
・笑顔
(意識的に口角を上げるだけでもよい)
・深呼吸をする
・お風呂に浸かる
・食事で腸を整える
◆交感神経を高めるには
・人との会話
・朝日を浴びながらウォーキング
・運動
「自律神経の話 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
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