第3章 趣味を持つ

第3章 趣味を持つ

 

年齢や自分の地位や立場には関係なく、

自分にとって「好きなもの」「面白いもの」なら、

何でも「趣味」になり得る。

「興味を持つ」という思考習慣こそが大事なのだ

 

日々忙しくて趣味にあてる時間もないし、とりたてて趣味がなくても……と考えている人に、「趣味のある人のほうがうつになりにくい」「リタイア後は趣味のひとつもないと早く老け込む」といったところで、「では――」とはなかなかいかないものでしょう。

とくに、趣味といえば芸術鑑賞など高尚なものでなければ格好がつかないと思っている人、そもそもどんなことを趣味にすればよいのかわからないというような人はなおさらです。

しかし「趣味」とは本来、自分にとって「好きなもの」「面白いもの」であればどんなものでも対象になり得るもの。

いくつになっても、好きなものは好きなものでいいのです。

 

 

子どもの頃に夢中になったミニカー収集を40代、50代、60代になって再開してもよいのです。

三ツ星レストランめぐりでなくても、旨いラーメン屋めぐりでいいのです。

 

週刊誌などでトピックスとしてよく取り上げられる「大人の趣味」を見ても、「なんでもあり」です。

ビニ本の歴史」にやたら詳しい文学者もいれば、傍から見れば眉を顰めたくなるようなもの、くだらないことを趣味にしている文化人も意外に少なくありません。

いろいろなことに興味を持つという思考習慣がある人は、年齢の割に若く見える人が多いのですが、要は「何かに興味を持つ」「好奇心を持つ」、そのこと自体が大切なのです。

 

 

「余計な知識」もどんどんつける

 

知らない言葉が出てきたら、すぐに調べる――

インターネットなら、言葉の意味にとどまらず

芋づる式に次々と新しい知識・情報に

触れていくことができる。

余計な知識も増えれば、発想やアイデアも広がる

 

本や新聞を読んでいて、知らない言葉が出てきたとき――その言葉の意味自体はわからなくても前後の関係でなんとなく「読めて」しまう場合には、わざわざその言葉を辞書などで調べたりせずに読み飛ばしてしまう人がほとんどではないでしょうか。

 

この習慣をあらため、知らない言葉が出てきたらすぐに調べる習慣をつけるだけで、脳には一石二鳥、三鳥の効用がもたらされます。

 

 

今は重くて細かい字がぎっしり詰まった辞書をめくらなくても、インターネットの検索機能を使えばすぐに、いくらでも「答え」が出てきます。

しかも、サイトに貼られたリンクをクリックするだけで、言葉の意味だけでなく、その言葉にまつわる様々な周辺知識や情報まで、幅広く詳しく知ることもできます。

 

ひとつの言葉の検索から芋づる式に次々と新しい知識が増える――これはネット時代ならではの「前頭葉刺激法」と言えます。

 

もっとも、知識が多いからといって思考に優れているとは言えませんが、少なくとも知識の幅がないと、思考の幅も広がりません。

好奇心いっぱいにくだらないことにも興味を持って「余計な知識」をどんどんつけることで、発想やアイデアも豊かになります。

「50代からはじめる老けない人の「脳の習慣」 より」

 

*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+

 

記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

また、老人の認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。

この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。

ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/