第3章 タイプ2「記憶脳」の老化・タイプ3「客観・抑制脳」の老化

第3章 タイプ2「記憶脳」の老化・タイプ3「客観・抑制脳」の老化

 

  • タイプ2「記憶脳」の老化

 

会った人の顔を覚えられない

テレビに出てくるタレントの名前がなかなか出てこない

スケジュールをすっぽかしてしまう……

物忘れがひどくなるのも老人脳の特徴です。

 

記憶に関わる脳の能力は若い時代にピークを迎えます。

「人の名前を覚える」「顔を覚える」ピークは20代~30代です。

60代、70代、80代になれば記憶脳が老化するのは自然なことですが、それに抗うことはできます。

 

この記憶に関連するのは脳の海馬です。

短期記憶を保存しておく役割と、これは長期記憶にしたい!という情報を大脳に届ける役割があります。

この海馬が機能低下すると、記憶力に影響が出ます。

もの忘れが増えたり、昔のことが思い出せなくなってくるのです。

 

海馬を意識的に鍛えることで、いくつになっても機能低下を防ぐことができます。

 

 

「記憶脳」の老化の特徴

 

◎物忘れが増える

◎人の顔や名前が覚えられない

◎同じことを何度も言う

◎「あれ、あれ」という言葉がよく出てくる

◎昨日食べたものがなかなか思い出せない

 

 

  • タイプ3「客観・抑制脳」の老化

 

すぐイライラしたリ、自分の感情が抑えられない

人の言うことを疑いもせず、すぐ信用してしまう。

日常でミス、間違いが多発する。

これらは脳の抑制ができない、脳が計画を立てられない、そんなタイプの老人脳で、脳の司令塔と言われる前頭前野が衰えている可能性があります。

 

お店で店員さんにぞんざいな態度をとっている老人は、まさにこのタイプ。

すぐイライラして、感情の抑制ができないのはタイプ3の老人脳の特徴です。

 

また、オレオレ詐欺に引っかかってしまう人もいます。

これだけ報道され、自分でも気をつけないといけないと日頃は思っていても、巧妙な詐欺の手口を鵜呑みにしてしまう。

ニュースでオレオレ詐欺の被害を見ている人は、なんでこんなものに引っかかるのかと思うかもしれませんが、人を適正に疑うことが苦手になり、ついつい信じてしまいます。

複数の視点から物事を見られなくなっている状態なのです。

 

最後はミス型です。

計算のミスや運転中の不注意、予定のすっぽかしなど、ちょっとしたミスから大きなミスまで、注意や意識が行かずに間違いを犯してしまう人も、この老人脳の恐れがあります。

 

これらは全て脳の司令塔でもある前頭前野の働きの低下が大きな原因です。

記憶や感情、学習や言語などをコントロールし、判断するのが前頭前野で、その機能低下は感情の抑制や注意力を弱めます。

すぐイライラする人は自分の前頭前野の働きが悪くなっていることを自覚したほうがいいかもしれません。

 

客観脳と抑制脳の老化も、改善をする方法があるので、ご安心を。

紹介する老人脳改善法をぜひ実践してください。

 

 

「客観・抑制脳」の老化の特徴

 

◎感情を抑制できない

◎その場の空気にのまれやすい

◎リスクを考えなくなる

◎情報を鵜呑みにする

◎運転ミスが増える

◎客観視ができない

オレオレ詐欺にあいやすい

「80歳でも脳が老化しない人がやっていること より」

 

*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+

 

記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。

また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/