第4章 ダンスは脳活の極み

第4章 ダンスは脳活の極み

 

脳の認知機能を上げる究極のコーディネーション運動があります。

ダンスです。

ダンスはコーディネーションを構成する7つの要素をほとんど使うからです。

 

アメリカの研究で、ボードゲーム、楽器の演奏、ダンスを習慣的に行う人は認知症のリスクが少ないことがわかっています。

 

オランダではこの研究成果が認知されているせいか、たとえばTikTokを使って短い動画でシニアダンサーを募集するプロジェクトを行ったりしています。

脳を元気な状態にするためのこういった活動を国を挙げてやっているのです。

 

 

ダンスはペアで踊るときに、より効果を発揮します。

相手の反応を見ながら踊らないといけないので臨機応変な対応が必要だからです。

これはコーディネーション運動の極みです。

また、お互いが練習のときからコミュニケーションをとることが大切なので、それも脳にいい影響を及ぼします。

 

ペアでなく、一人で踊るときも、効果は期待できます。

一人のときは、ただ適当に自分の好き勝手に踊るのではなく、たとえばYouTubeなどの動画を見ながら、動画の中の人に合わせて踊るようにしてください

その時点でコーディネーション運動になります。

 

 

ちなみに、YouTubeTwitterなどのSNSは高齢者にとって脳を活性化させる最適なツールになります。

やったことがない、難しそうと敬遠せずに、積極的に生活に取り入れてみてください。

やってみたら簡単だったという声もよく聞きます。

 

 

コーディネーション運動

1.リズム能力  リズム感を養い、動くタイミングをうまくつかむ能力

2.バランス能力 バランスを正しく保ち、崩れた姿勢を立て直せる能力

3.変換能力   状況の変化に合わせ、素早く動作を切り替える能力

4.反応能力   合図に素早く反応し、適切に対応する能力

5.連結能力   身体全体をスムーズに動かす能力

6.定位能力   自分と動いているものとの位置関係を把握する能力

7.識別能力   道具などをうまく操作する能力

「80歳でも脳が老化しない人がやっていること より」

 

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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。

また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/