成長する人は、「はっきり」か「無口」
スポーツドクターとして、多くのトップアスリートと接してきましたが、「この人は成長するな」と思う人は、次の2つのタイプに分かれます。
1.物事をはっきり口にする人
2.何も言わずに、じっと耐える人
どちらのタイプにも共通して言えるのは、何かを言われた時、ひと言目に「了解しました」と言うことです。
しかし、そこからの対応は異なります。
1のタイプであれば、「そして、この部分についてなんですけど」と、自分の意見を述べます。
自分の意見を口にはしますが、相手を否定するような言い方をするわけではなく、相手に逃げ道も与えるような言い方をします。
2のタイプは、ひと言「了解しました」といった後は、ひたむきに実行します。
教えられたことを素直に受け止めることができるので、着実に成長します。
中途半端は、一番ダメです。
こちらが意見を言った後に、「でも」と最初に言われると、言った側はガクッとなってしまいます。
一気に、進言する気が失せてしまいますし、相手にとっては、成長するヒントを得る機会を逸することになります。
「了解」という言葉は、とてもいい言葉だと思います。
人によっては、目上の人間には使うべきではないという意見もありますが、言葉の意味としては前向きであり、気持ちよく物事を引き受ける代表格の言葉です。
何かを言われたら、まず「了解です」と答えることが、人間関係をスムーズに運ぶ秘訣だと思います。
「了解です」で、迷いを吹っ切る
「了解です」という言い方は、非常に便利です。
内心、乗り気ではなくても、相手には快く引き受けている印象を与えることができるので、心のうちが見透かされません。
そして、「了解です」と言うことによって、自分自身の迷いも吹っ切ることができるのです。
たとえば、気乗りしない飲み会に誘われた時、あなたは何と返していますか?
「大変嬉しいんですけど」などは言いがちですが、残念ながらわざとらしさを隠せません。
また、「今日は予定がありまして」と言った場合は、「じゃあいつにする?」と言われかねませんし、ウソをついている罪悪感に襲われます。
先日、とある方とお話ししていた際、あまり好きではないミュージシャンの話題になりました。
「先生、お好きですか?」と聞かれたので、「そうですねえ」と曖昧な言い方をしたところ、なんとその方が、そのミュージシャンのコンサートチケットを取ってくださったのです。
「しまった~」と思い、どうしたものかとしばらく迷いましたが、これはもう行かざるをえません。
ここから得た教訓としては、曖昧な言い方で結論を先延ばしにする時間は、実に不毛だということです。
うじうじ迷っていると、その間ずっと自律神経のバランスが乱れて血流が悪化します。
そんなことのせいで、自分の日々のパフォーマンスを低下させるのは大損です。
ですから、行くか行かないか迷ったら、
「了解、参加します」
このひと言がベストです。
「了解です」と受け入れることによって、迷いを断ち切れるので、自律神経のバランスを保つことができます。
あまり行きたくない場所というのは、今まで接点が少ない場所でもあるので、行ってみれば意外と楽しめるものです。
もし、行くメリットが何ひとつない場合は、曖昧な言い方をしたり、返事を先延ばしにしたりせず、お断りの意思をはっきり伝えましょう。
行く、行かない、いずれにせよ、迷う時間は血流を悪くし、パフォーマンスを低下させ、健康まで阻害します。
余計な時間をかけずに決断することが、あなたの健康とパフォーマンスを守ることにつながります。
「自律神経を整える 人生で一番役に立つ「言い方」 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12について?