怒りを自覚すると、50%は収まる
イラッとした時に、自分自身が「怒りそうだな」というのを自覚することも、聞き方上手になる有効な手段です。
何かを言われてイラッとした瞬間に、「あぁ、自分はイラッとして、このままだと怒ってしまうな」と客観視するのです。
人間の怒りというのは不思議なもので、自分で怒りを自覚できた瞬間、50%は収まってしまいます。
腹が立った瞬間、交感神経がぐっと優位になりますが、自分の怒りを客観視できると副交感神経が高まってきます。
そしてさらに深呼吸をし、10数えれば、副交感神経がより一層高まるので、冷静に状況を判断できるようになります。
残りの50%のイライラ、怒りを消すためには、裏ワザとして、その場を外す、というのもいいと思います。
言葉を発するとスイッチが入ってしまう危険性があります。
とにかく言葉を発さなくていい状況に持っていくのです。
「ちょっとすみません……」とひと言残して、その場を外して、貝になるのです。
理不尽な�責は「了解です」で受け流す
相手の叱責がひと通り終わり、リアクションを求められた時、どういう言い方をするのがベストでしょうか。
私なら、このひと言で受け流します。
「了解です」
「了解です」は受け流す際にも便利です。
大切なのは相手と同じ土俵に立たず、まずはその場を収めることです。
具体的にどう対処するかは、怒りをさらに鎮め、血流がよくなり、冷静な判断ができるようになってからゆっくり考えればいいのです。
「聞き方」に失敗して、その場で怒りにまかせて言いたいことを言ってしまったら、もう取り返しはつきません。
相手の言い方によって乱され、そして「聞き方」によってさらに自分自身を乱してしまうのは、非常にもったいないことです。
「了解です」で、迷いを吹っ切る
「了解です」という言い方は、非常に便利です。
内心、乗り気ではなくても、相手には快く引き受けている印象を与えることができるので、心のうちが見透かされません。
そして、「了解です」と言うことによって、自分自身の迷いも吹っ切ることができるのです。
曖昧な言い方で結論を先延ばしにする時間は、実に不毛だということです。
うじうじ迷っていると、その間ずっと自律神経のバランスが乱れて血流が悪化します。
そんなことのせいで、自分の日々のパフォーマンスを低下させるのは大損です。
「了解です」と受け入れることによって、迷いを断ち切れるので、自律神経のバランスを保つことができます。
もし、メリットが何ひとつない場合は、曖昧な言い方をしたり、返事を先延ばしにしたりせず、お断りの意思をはっきり伝えましょう。
いずれにせよ、迷う時間は血流を悪くし、パフォーマンスを低下させ、健康まで阻害します。
余計な時間をかけずに決断することが、あなたの健康とパフォーマンスを守ることにつながります。
「自律神経を整える 人生で一番役に立つ「言い方」 より」
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心の病との関連で関心を集めているストレスホルモンが「コルチゾール」です。
コルチゾールは、副腎から分泌されると、血液にのって体内を循環しながら、エネルギー源の補充などの重要な役割を果たします。
役割を終えると脳にたどり着いて、脳に吸収されます。
これが、正常なストレス反応の流れです。
ところが、主に「我慢するストレス」状態が長い期間にわたって続き、ストレスが積み重なっていくと、コルチゾールがとめどなく分泌され続けるようになってしまいます。
こうなると、状況が一変します。
コルチゾールが脳にあふれて、その一部をむしばんでいくのです。
まさに、ストレス反応が暴走して、ありふれたストレスが「キラーストレス」と化してしまうのです。
副腎が疲れている人に圧倒的な足りない栄養素は、ビタミンB群になります。
ビタミンB群は、抗ストレスホルモンを合成するときに必要な栄養素です。
そのため、ストレスが多く抗ストレスホルモンを大量に必要とする人などは、体内のビタミンB群が不足しがちになります。
その結果、抗ストレスホルモンが十分につくれなくなり、副腎がますます疲れてしまうのです。
また、ビタミンB群は、体を動かすエネルギーをつくりだすためにも必要な栄養素。
私たちの体を構成している細胞には、ミトコンドリアというエネルギー生成工場があり、摂取した食べ物を燃焼させて、「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー物質をつくっています。
このATPをつくり出す過程で必要なのがビタミンB群です。
ビタミンB群が不足すると、ミトコンドリアでATPが十分につくれなくなる。
ATPが足りなくなると、体がだるくて疲れが取れなくなったり、頭の回転が悪くなってきたりします。
ビタミンB12について?