自律神経の理想的バランスは10:10
自律神経が整っている状態とは、どのような状態のことを指すのでしょうか?
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」に分けられます。
交感神経は、車にたとえるとアクセルのようなものであり、血管を収縮させ、血圧を上げる働きがあります。
副交感神経は、ブレーキのようなものであり、血管をゆるませ、血圧を低下させる働きを持っています。
これらはともにバランスを取り合っていて、交感神経が優位になると人は興奮状態になり、副交感神経が優位になるとリラックスした状態になります。
自律神経で大切なのは交感神経と副交感神経のバランスであり、最も理想的なのは、10:10でともに高いレベルを維持することです。
自律神経が整っている状態とは、この10:10の状態、もしくは8:8、9:9など、なるべく高いレベルでバランスを保っていることを指します。
このように自律神経のバランスが整っていると、交感神経が血管を収縮させ、副交感神経が血管をゆるませるということが交互に起きます。
すると、血管はリズミカルに脈打ち、血流がスムーズになり、体の調子がよくなります。
しかし、ストレスに満ちた現代社会では、ネガティブな言い方をしたり、他人から不快な言い方をされたりすることで、交感神経が優位になっている人がほとんどです。
「クソッ!」といった瞬間、自律神経のバランスは崩れる
しかし、どうしてネガティブな言い方をしたり、他人から不快なことを言われたりすると、自律神経のバランスが崩れてしまうのでしょうか?
たとえば、「クソッ!」と、怒りに満ちた言い方をしたとします。
すると、怒りの感情を言葉にしたことで、イライラが増幅し、交感神経がとたんに優位になって自律神経のバランスが崩れます。
交感神経が優位で、副交感神経が下がったままでいると、血管が収縮し、血流が悪くなるため、疲れやすくなったり、判断力が鈍ったりします。
その結果、さらにネガティブな言い方をしてしまい、それによって、自律神経のバランスが一層崩れるという悪循環に陥ってしまうのです。
若いころは、副交感神経の働きが高いため、自分や他人の「言い方」によって自律神経が乱れても、即座に副交感神経がリカバリーを図ります。
そしてすぐさま自律神経のバランスは調整されます。
しかし、男性は30歳、女性は40歳を境に、副交感神経の働きがガクンと落ちてしまうのです。
そのため、放っておくと自律神経のバランスが乱れたままになります。
それを避けるためには、意識的に副交感神経の働きを高めなくてはいけません。
「自律神経を整える 人生で一番役に立つ「言い方」 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12について?