「ストレスフリー」な脳の習慣

「ストレスフリー」な脳の習慣

 

「どうも、気分が重くてすっきりしない」

「なんとなく憂うつで、疲れがとれない」

 

そうした症状の原因は、毎日のストレスにあるかもしれません。

仕事や人間関係の煩わしさ、子育てや介護の悩みなど、私たちのまわりはストレスの原因で満ちあふれています。

 

ストレスのない世界に逃避できれば、どれほど幸せかと思っている人もいるかもしれませんが、それには社会との関係を絶ち、山奥で自給自足の生活をするしかありません。

それができる人はほとんどいないでしょう。

 

むしろ、技術の進歩によって仕事や生活のサイクルが桁違いに早くなり、気が休まる暇もないのが実情です。

 

社会生活を営んでいる限り、ストレスをゼロにすることは不可能です。

重要なことは、ストレスを避けるのではなく、ストレスとどうつきあうかにあるのです。

 

そもそも、私たちは現代のデジタル生活から逃れることはできません。

起きているときも寝ているときも、世界中どこに行ってもデジタル情報が追ってきます。

スマートフォンやパソコンから離れられなくなり、目を疲れさせ、神経をすりへらしているのが現代という社会です。

 

そうした状況に追い打ちをかけたのがコロナ禍です。

感染への恐れに加え、私たちは生活様式の変化を余儀なくされ、新たなストレスが生まれています。

 

では、どうすればよいのでしょうか。

それは、「生きていくうえでストレスがかかるのは当然」という前提のもと、ストレスを上手に受け流す工夫をすることです。

 

必要なのは、私たちの体に備わっている「ストレスを消す機能」を活性化することです。

特別な薬も高価な器具も必要ありません。

ぜひとも参考にして、変化の時代を強く楽しく生き抜くための「ストレスフリーな脳」を手に入れてください。

 

 

ストレスに弱い人が増えている2つの理由

 

2019年末、中国・武漢市に端を発したといわれる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の爆発的流行は、またたく間に世界各国に広がり、世界的大流行(パンデミック)を引き起こしました。

この新型コロナの蔓延は私たちの生活を根底から変えてしまいました。

 

2020年に政府から出された緊急事態宣言は、海外のような厳しいロックダウンの措置こそありませんでしたが、不急不要の外出や都道府県境を越える移動の自粛を求められて、商店や飲食店は休業または営業時間短縮を余儀なくされました。

 

手洗いやマスクの着用が呼びかけられ、企業においても、可能な限りネットを利用して自宅で仕事をする、いわゆるリモートワークをおこなうところが増えていきました。

 

こうした措置は時間の経過とともに緩和されたものの、新型コロナの流行が収まったわけではなく、まだまだもとの生活様式に戻るまでには時間がかかることでしょう。

 

そんな状況のもと問題になっているのが、私たちのメンタルヘルスです。

これまで心身ともに健康だった人が、うつうつとして沈み込んだり、怒りっぽくなったり、家庭内暴力を起こしたりという話をよく耳にするようになりました。

つまり新型コロナの蔓延によってストレスを受け、「コロナうつ」「コロナストレス」と呼ばれる症状に悩まされている人が増えているのです。

 

その原因は、大きく分けて2つあると考えられます。

 

1つは、新型コロナそのものに対する不安です。

誰もがかかる可能性がある病気ですし、重症化すると苦しいだけでなく命にかかわる恐れもあります。

特効薬もまだないことから、不安を抱くのは無理もないかもしれません。

さらに間接的な影響として、コロナ禍による収入減や失業といった経済的な不安も見逃せません。

 

もう1つは、自粛生活における生活習慣の変化があります。

ウイルスを避けようと自宅にひきこもった結果、運動や日に当たる時間が減ったり、他人と会話する機会が減ったりすることで、メンタルに不調が出てきたという人がかなり多いように見受けられるのです。

脳科学者が教える「ストレスフリー」な脳の習慣 より」

 

*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+

 

寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。

そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。

とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。

気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。

とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。

しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。

 

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。

 

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。

それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。

しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/