第4章 ランチは遠い店で食べる
第4章 ランチは遠い店で食べる
デスクでランチする人は要注意
ランチを食べたあとの昼休みの時間をどのように過ごしていますか。
友だちと話をするなど、さまざまでしょうね。
食後の血糖値を上げないためには、軽い運動をするのがおすすめです。
少しでも体を動かすと、余分な糖質がエネルギーとなって消費されるため、血糖値の上昇を抑えることができます。
また、肝臓の負担も軽減できます。
「座るスクワット」などを行なうとベストです。
逆に最も良くないのは、コンビニで買ってきたお弁当を自分の席で食べて、そのまま午後の仕事に突入、というパターンです。
10分の食後ウォーキング
でも「食べたあとの運動は億劫でやる気にならない」という人には、わざと遠い店でランチを食べることをおすすめしています。
最近は、精度の高いレストラン情報が簡単に手に入るようになりました。
オフィスから少し足を延ばせば、きっとおいしい店がたくさん見つかるはずです。
徒歩10分くらいの店で食事をすれば、当然、帰りも歩くことになりますね。
もし、余裕があれば遠回りをしたり、買い物をして帰るのもいいでしょう。
桜の季節なら、花見がてら散歩を楽しんでください。
気持ちのいい散歩に癒されて、血圧もきっと下がるはずです。
※特にNOを多く発生させるのが、力を入れて急に緩める運動であることがわかってきました。
そこで、特におすすめしているのが、「座るスクワット」です。
座るスクワットは、筋肉に負荷がかかった状態で10秒間キープし、その後、椅子に座って急速に緊張を緩めます。
力が抜けた瞬間に、NOが出て血管が広がった感覚をイメージしてください。
まず、なるべく低い椅子を用意します。
できれば、膝よりも座面が低い椅子がベストです。
椅子の前に立ち、背筋を伸ばして腕を胸の前にまっすぐに出します。
そして、なるべくゆっくりと腰を下げていきます。
呼吸を止めないことと、膝がつま先より前に出ないことがポイントです。
座面に太ももが触れそうになったら、そこでストップ!
10秒間、キープしてください。
このときに、もっとも筋肉に負荷がかかります。
そして、ふっと力を抜いて、椅子に腰かけてください。
脱力することで、血管の中にじわ~っとNOが発生します。
数秒、休んだら、今度は逆の動作で立ち上がります。
以上をワンセットとして、5セット行なうと、効果が期待できます。
最初のうちは、1回でも苦しいかもしれません。
頑張って続けるうちに筋肉も丈夫になります。
年をとって、立ち上がることや歩くことができなくなると、フレイル(虚弱)の原因になります。
フレイルで要介護になる人も多いのです。
座るスクワットを習慣にして、血管を健康にしてフレイルも防ぎましょう。
「血管が強くなる習慣 より」
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「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?
顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。
それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。
わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。
動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。
そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。
このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。
ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ビタミンB群は、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12について?