第2章 座るスクワットをする

第2章 座るスクワットをする

 

大きな筋肉を鍛えるのがセオリー

 

朝食をしっかりと食べたら、少し運動をしましょう。

運動をすることで体が目覚め、自律神経の切り替えがスムーズになります。

 

もちろん、ウォーキングなどの有酸素運動もおすすめですが、スクワットを推奨しています。

 

スクワットは、太ももとお尻の筋肉に負荷をかける筋肉トレーニングです。

太ももの前側には大腿四頭筋、後ろ側にはハムストリングという大きな筋肉があります。

お尻の大臀筋は、体の中で一番大きい筋肉です。

 

筋トレは、大きな筋肉を鍛えるのがセオリーです。

 

筋肉の中には、たくさんの血管が走っています。

大きな筋肉には、当然、血管も多くなります。

スクワットをすることで血管にも刺激が伝わり、血流が良くなるのです。

 

 

血管を広げる物質を発生させるおすすめの運動―座るスクワット

 

運動の効能として覚えておいてほしいのが、NO(エヌオー:一酸化窒素)という物質です。

 

NOは血管を拡張させて血流を良くする効果がある物質です。

この優良物質のNOが運動をすることで、血管の中に発生するのです。

 

特にNOを多く発生させるのが、力を入れて急に緩める運動であることがわかってきました。

 

そこで、特におすすめしているのが、「座るスクワット」です。

 

座るスクワットは、筋肉に負荷がかかった状態で10秒間キープし、その後、椅子に座って急速に緊張を緩めます。

力が抜けた瞬間に、NOが出て血管が広がった感覚をイメージしてください。

 

まず、なるべく低い椅子を用意します。

できれば、膝よりも座面が低い椅子がベストです。

椅子の前に立ち、背筋を伸ばして腕を胸の前にまっすぐに出します。

そして、なるべくゆっくりと腰を下げていきます。

呼吸を止めないことと、膝がつま先より前に出ないことがポイントです。

 

座面に太ももが触れそうになったら、そこでストップ!

10秒間、キープしてください。

このときに、もっとも筋肉に負荷がかかります。

 

そして、ふっと力を抜いて、椅子に腰かけてください。

脱力することで、血管の中にじわ~っとNOが発生します。

 

数秒、休んだら、今度は逆の動作で立ち上がります。

 

 

以上をワンセットとして、5セット行なうと、効果が期待できます。

 

最初のうちは、1回でも苦しいかもしれません。

頑張って続けるうちに筋肉も丈夫になります。

 

年をとって、立ち上がることや歩くことができなくなると、フレイル(虚弱)の原因になります。

フレイルで要介護になる人も多いのです。

 

座るスクワットを習慣にして、血管を健康にしてフレイルも防ぎましょう。

「血管が強くなる習慣 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/