第5章 心臓ドックの検査を私が受ける理由
心臓ドックは心筋梗塞などの突然死を予防するために必須の検査です。
心筋梗塞にかぎらず、さまざまな動脈硬化が原因となる病気を未然に防ぐ上でも、心臓の冠動脈の検査は欠かせません。
血管障害が引き金となって急死する方は決して少なくありません。
検査で危険な箇所が見つかったらステント(血管内に医療器具を挿入し血管の内径を広げる施術)などを使用すれば、かなりリスクは軽減できます。
身の回りでもステントを入れたまま普通に仕事をしている人は何人もいます。
「血圧下げるべき」にはエビデンスなし
ステント否定派は、ステントそのものの「エビデンスがない」ことを反対論の根拠としています。
たしかにアメリカでもステントに関するエビデンスはないのですが、その一点をもって有効と考えられるステントを採用しない判断は、どうしても理解できません。
「エビデンスのない」ことが、治療方法やサプリメントなどに関する議論の中でしばしば取り上げられる傾向があります。
しかし、血圧や血糖の値に関しても、日本では大規模な調査は実施されていないのが現状です。
つまり、血圧や血糖、コレステロールに関するエビデンスは不在であり「下げたほうがいい」もエビデンスの裏付けはないのです。
たとえば血圧では、薬を使った群と未使用の群をそれぞれ1000例ずつ、5年間調査したことは日本ではありません。
もちろん二つを比較した調査もないわけです。
しかし、大規模で正確な調査に裏付けられたエビデンスがないからといって「血圧の薬は使えない」となったら医療は立ち行かなくなります。
さらには医療の方法や薬の飲用法については、それぞれの国や人種によって微妙に異なってくる現実もあります。
単純にいえば身長が190センチ、体重100キロのアメリカ人と小柄な日本人では薬の効き目は変わっていきます。
ステントに関しては、日本人の非常に器用な医師の技術は世界的にも高い評価を受けています。
それに比べて日本ほどステントの技術が確立していない地域においてステントに対してネガティブな評価になるのは当然です。
いずれにしても日本人の技術の高さが一定の評価を受けているのは間違いありません。
たとえば、健康診断で動脈硬化の進捗が見られても薬の処方ですまされてしまう可能性があります。
一方、心臓ドックであればステントなどによって血管を広げる治療が受けられます。
どちらがいいか?
私が心臓ドックを受ける理由がおわかりいただけると思います。
「いつまでもハツラツ脳の人 より」
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血管力を高める食事は、炭水化物(糖)、塩分を少なめに、HDLコレステロール値を上げる食材を選ぶのが基本です。
これに外せないものが、たんぱく質を十分に摂る食事を心がけることです。
血管はアミノ酸、たんぱく質とコレステロールなどの脂質によってつくられます。
アミノ酸は普通の食事をしていれば十分にとれるので、動物性たんぱく質を意識しましょう。
たんぱく質はとくに血管中膜の結合を強くします。
動脈壁そのものを強くするので、脳出血などを防ぎます。
各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?