第7章 口まわりの筋力を取り戻すコツ 1.ガムを噛む
マスク生活によって顔や口の動きは少なく、小さくなっています。
その対処法として簡単なのはガムを噛むことです。
歩きながらでも、テレビを見ながらでも、車を運転しながらでも、どんなときでもいいのでガムを噛む習慣はおすすめです。
ガムを噛んでいると自然に口や顔の筋肉を使い、顎の筋肉や表情筋が鍛えられます。
自分ではまったく意識していないのに「表情が乏しくなった」といわれるのは表情筋の衰えが原因である可能性が高いです。
ガムを噛んで表情筋を使うことが習慣化されれば、表情もごく自然につくれるようになってきます。
それに合わせて表情をつくる練習をするのもいいアプローチです。
じつは、ある落語家も「マスク生活のせいで表情がうまくつくれず、落語が下手になった」と話していました。
プロの噺家でさえそうですから、一般の私たちの表情が乏しくなるのも当然です。
鏡に向かって「あ・い・う・え・お」と口と顔を大きく動かすようにしてみたり、笑顔をつくる練習をすると、筋肉がほぐれたり、鍛えられたりするのでおすすめです。
マスク生活の弊害だけでなく、年齢とともに表情筋は衰えてくるのでガムを噛むことと、表情をつくる練習は続けるといいと思います。
さらに「噛む」という行為は免疫を高め、自律神経を整えるなど健康にいい効果がたくさんあります。
食事のときによく噛むことを意識するのもいいですし、ガムを噛む習慣を持っていると、それだけで自律神経は整ってきます。
スポーツ選手が競技中にガムを噛んでいるのも、リラックスしたり、集中力がアップするなどさまざまな効果があるためです。
「はじめる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?