責任を自分のなかに求める―「習慣14」

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責任を自分のなかに求める―「習慣14
 
メーテルリンクの『青い鳥』という戯曲は有名です。
 
小学生のときそのなかの男の子、チルチルの役を、教会のクリスマス会で演じたことをよく覚えています。
「幸福を求めて青い鳥を探しても、結局はどこにもいなくて、家に帰ったら青い鳥を発見した」というストーリーだったと記憶しています。
つまり、幸福とは心のなかにあるということを、青い鳥が教えてくれるのです。
 
アウシュビッツ収容所での体験記『夜と霧』(霜山徳爾訳、みすず書房)を書いた、精神医学者VEフランクルも、幸福について、次のような趣旨の話を、本に残しています。
 
「幸福とは望んで得られるものではない。望むべきものでもない。それは結果として与えられるものだ」と。
 
私もつねにそう感じています。
子どものころに腎臓病を患って、医師から1年間スポーツを止められたり、医学校時代に結核で、1年も休学したりしていますから、無理をしすぎないように、いつも体が発する声に耳を傾けながら生活してきました。
その結果、90歳を越えた今でも、健康という幸福が得られました。
 
また、何か自分にとって都合が悪いことが起きたときも、その責任や原因を、まずは自分に求めるようにしています。
 
普段から食べ方には気をつけているつもりでも、海外に行ったときなど、友人との楽しい食事が続くと、すぐに12キロ、体重が増えてしまいます。
体重コントロールは私の健康管理の要ですから、増えてしまっては都合が悪いわけです。
 
しかし、食べすぎたのは、だれのせいでもありません。
すべて自分の責任です。
ですから、薬などの手を借りることなく、自分で体重を減らす工夫をするようにしています。
 
「みんな幸せそうなのに、なんで私だけ運に恵まれないのだろう」
 
そんなふうに感じている人がいたら、その原因も自分なかに求めてみてください。
 
ありもしないものを、無理にでも手に入れようとしていませんか。
欲望はとても貪欲です。
自分の能力をかえりみずに、高望みをするだけでは、しょせんむなしいだけです。
 
「あの人のアドバイスに従ったのに、失敗してしまった」
 
そんなことがあったとしても、その人のアドバイスに従ったのは、まぎれもなくあなたが選択したことでしょう。
それを忘れて、失敗を人のせいにするのは、よくありません。
責任を人におしつけている間は、あなた自身の心がどんどん貧しくなってしまうのではないかと心配です。
どんなときも、自分のことは自分で責任を持つ習慣が必要です。
「生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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