健康は自分で勝ち取るもの

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健康は自分で勝ち取るもの
 
シェークスピアの戯曲のなかに、好きな言葉があります。
 
「おれの思想を行動で完成させるには、思いついたらすぐ実行だ」(マクベス)
 
つまり目的のためには、知性と意思を持ち、そして行動をして、目的を勝ち取らなければならない、ということです。
人生はこのように生きたいものです。
 
そしてこの言葉は、私たちの心や体の健康維持や病気予防にも応用できます。
 
芝居を見ていても、本を読んでいても、すべて医療に当てはめようとする私は、つくづく医者なのだなあと思いますが、そんな習慣も私の健康のもとなのかもしれません。
 
そして、シェークスピアのこの言葉から学んだものは、健康も勝ち取るものだということです。
 
私たちが生きる社会は、ストレスだらけかもしれません。
そのなかで生き、健康でいるためには、自分の責任においてストレスをコントロールし、何か問題が起きたらそれを分析し、解決するための方法を考えてすぐに実行できる力をつけておくことです。
 
今の若者は、私たちの時代と比べると体格もよく、体の健康状態もいいのではないかと思います。
健康は当然のことと高をくくり、自分の体には無頓着であるように思えます。
 
そのうえ、過酷な受験戦争のなかで塾通いを中心とした学校生活を送り、そして大学に入ると、今度はアルバイトに明け暮れています。
人間として必要な、心と体を健康に保つための方法を学んでいないのではないでしょうか。
 
そうして社会人になり、ストレスにまみれて仕事をするようになったとき、それで健康が守れるでしょうか。
もし心や体を病み、当然あるべき健康を失ったとき、彼らにはなす術がありません。
 
健康は永遠のものではありません。
勉強して大学合格を勝ち取ったように、自分の心や体にも関心を持ち、自分にとって良い方法を学び、健康を勝ち取らなければならないということを、認識してほしいと思います。
 
人々が心や体を自分でコントロールできるという自身を持つようになれば、真の健康人がどんどん増えていくことでしょう。
 
医師として目指すのは、医学の進歩というよりは、人間の進歩、そして、その人間がつくり出す理想的な社会なのかもしれません。
「生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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