【夏】緑黄色野菜の中でもカロテン含有量は屈指『にんじん』
★効用
・がん予防
・動脈硬化予防
・老化防止
・風邪予防
・美肌効果
・貧血予防
・眼精疲労予防
・ドライアイ予防
・高血圧予防
・整腸
・便秘予防
★栄養
《カロテンの摂取効率がよいのも魅力》
100g中のカロテンの含有量は、青ジソやパセリのほうが上ですが、1回使用量では、にんじんが堂々の第1位。
1/3本で1日の所要量をカバーできます。
量の問題だけでなく、にんじんのカロテンのほとんどは、体内で必要に応じてビタミンAに変わるβ-カロテンで、カロテンの摂取効率がよいという特徴もあります。
ビタミンAに変換されなかった残りのβ-カロテン自体にも、活性酸素の害からからだを守る働きがあります。
そのほか、ビタミンCやE、カリウムや鉄といったミネラル、食物繊維などの供給源としても期待できます。
★とり方
《油脂といっしょにとるのが効果的》
脂溶性のβ-カロテンは、油脂といっしょにとるとよくなります。
油を使って調理しなくても、油脂を多く含むたんぱく質食品と組み合わせたり、油脂の多いおかずとの組み合わせでOKです。
また、β-カロテン(ビタミンA)、ビタミンCやEをトリオでとると、ガンや老化の予防効果がアップします。
なお、にんじんの葉にも根に劣らぬ栄養成分がたっぷり。
葉つきのものは、炒めもの、あえもの、菜めし、てんぷらなどに利用しましょう。
★おすすめレシピ
《にんじんと干しあんずのバター煮》2人分
<材料>
にんじん 1本
干しあんず 6個
バター 大さじ1+1/2
コンソメの素 1/8個
<作り方>
① にんじんは乱切り、干しあんずは熱湯をかけます。
③ 沸騰後、弱火で20分煮ます。
★下ごしらえ
《皮をむくならできるだけ薄く》
β-カロテンやビタミンC、うまみ成分は、表面の皮の近くに多く含まれています。
皮をむかずに調理するのがベストですが、皮をむいて使うときは、できるだけ薄くむくようにしましょう。
新鮮なものは、筋を取り、生のまま炒めたり煮たりしてもおいしく食べられます。
下ゆでするときは塩を加えた熱湯でゆで、手早く水にとって冷まします。
青菜類よりじかんをかけてゆでたほうが、臭みはとれます。
★選び方
《色が濃いほどカロテンが豊富》
肌がなめらかで、形が整い、色が濃く鮮やかなものが良品。
首の部分が黒ずんでいるのは、生育中に日焼けしたか凍傷にかかったもので、避けたほうが無難です。
★保存法
《水けがあると腐りやすい》
水けをふき、紙で包んでから冷暗所で保存します。
夏場は、紙で包んだあと、さらにポリ袋へ入れて冷蔵庫で保存します。
《ビタミンCの破壊を防ぐ工夫が必要》
生のにんじんには、ビタミンCを破壊する酵素が含まれています。
すりおろしてだいこんおろしと混ぜたり、ミックスジュースに加えたりするときは、酢、レモンなどを少量加えて、酵素の働きを抑えてください。
★にんじん豆知識
《西洋糸と東洋系で成分に違いが》
現在、日本で最も出回っているのは、オレンジ色をした西洋系のにんじんですが、暮れの一時期には、赤い色をした東洋系の金時にんじん(京にんじん)も全国的に出回ります。
それぞれの色のもとになっているのは、西洋系がβ-カロテン、東洋系がリコピン。
リコピンは、トマトなどにも含まれている色素です。
「カラダ快調!食べもの栄養事典 より」
栄養療法の一環にビタミンB12プラス優れた副成分