隠れ脳梗塞は、重篤な血管病のサイン

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隠れ脳梗塞は、重篤な血管病のサイン
 
脳梗塞というと、どうしても命に関わる重大な発作を思い浮かべます。
死亡や後遺症という結果は、まさにその代表です。
 
しかし、脳梗塞は本人が分からないうちに起きていることもあるのです。
ほんの12分間、体に違和感があったという程度のごく軽い自覚症状のほか、まったく気がつかないことさえあります。
これらの症状を隠れ脳梗塞と呼んでいます。
 
「命に関わる発作」と「まったく気がつかない」では、同じ病気とは思えない違いですが、病気の起こる仕組みはほぼ同じです。
隠れ脳梗塞は野球の空振りやファールチップのようなものです。
次は痛烈な当たりが飛び出すかもしれません。
大きな発作の予兆と考えて、治療・予防のきっかけとしてください。
 
脳梗塞は脳自体に障害が起こる病気ではありません。
同様に、心筋梗塞は心臓の病気ではありません。
心臓に栄養や酸素を運ぶ冠動脈という血管が詰まる病気なのです。
そもそも、血管を臓器と認識していない人も多いかもしれません。
1人の人間の動脈、静脈、毛細血管を合わせた長さは、10kmにもなるといわれています。
これは地球を2周半も回る長さです。
すべての血管を開いて広げると7000㎡になり、これはサッカーのフィールドの面積とほぼ同じです。
 
血管は血液の状態を管理し、体中の臓器に適切に血液を送り届けています。
また、不要な老廃物や二酸化炭素を運んで処理に回しています。
健康な血管がなければ、人間は生きていくことができません。
血管は最大の臓器なのです。
 
血管の障害によって起こる病気はたくさんあります。
脳梗塞脳出血くも膜下出血、脳動脈瘤狭心症心筋梗塞、網膜症、腎不全、大動脈瘤、大動脈瘤解離、閉塞性動脈硬化症など、病名を聞いただけで震え上がりそうな恐ろしい病気ばかりです。
 
つまり、隠れ脳梗塞が発見されたということは、これらの重篤な病気を同時多発的に発症する可能性があるということです。
「隠れ脳梗塞は自分で治す より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
 
隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

 脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

 一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切です。
 
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