脱水による血液濃縮を防ぐ

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脱水による血液濃縮を防ぐ

循環血液量というものも脳に入る血流量を大きく左右しています。
 
私たちは、体温が38度以上になると酵素活動が活発になるため、不必要なエネルギーの放出や有害物質の生産、老廃物の過剰生産などを招きます。
これにより、さらに病気が悪化したり、場合によっては死に至ることもあり、体温の上昇はきわめて危険な事態を引き起こすのです。
そこで、体温を下げるために促されるのが、発汗です。
 
発汗によって水分を蒸散すると必要なエネルギーが体内から放出されますから、体温を低下することができますが、同時に体力を消耗し、気温が高い場合、酵素活動が活発になってますます体力を消耗することになります。
 
一方、湿度が高いと、発汗による水分の蒸散も少なくなりますから、エネルギーがじゅうぶんに放出されなくなり、体温は上昇し、血管が拡張して血圧が下がります。
体温が上昇すると皮膚の血管が広がり、皮膚の血流量が増えますが、そのぶんだけ循環血液が不足してしまいます。
なかでも胃や腸への血流が最も不足しやすく、これによって消化管の粘膜がやせてきて疲労や体力低下に拍車をかけることになります。
 
よく、盛夏になると脱水症状によって血液濃縮を起こし、脳循環障害を招くことがありますが、血液循環をよくするため、水分摂取を怠らないことが大切です。
 
逆に、暑いからといって急激に水分をとりすぎると、心臓に負担をかけますから適量ずつコンスタントに水分摂取するようにしましょう。
 
稲作で最も大切なのは、水の管理です。
これと同様に、私たちの脳にとっては脳の血流の管理がひじょうに大切です。
田んぼに行くあぜの水路が石でふさがってしまうと田んぼは干上がってしまいますが、脳梗塞もこれと同じで、このときの石に当たるのが脳血栓ということができるでしょう。
 
強い稲であれば少しぐらいのことで枯れてしまうことがないように、脳をよく使って神経機能が閾値(いきち)以上まで訓練されていれば、少々のことでも傷つくことはありません。
ふだんから神経細胞の機能を高めておくとともに、血管が詰まらないよう血液をサラサラに保つ工夫も必要です。
 
運動を主体に、食生活の改善、場合によっては予防的な投薬なども奏功します。
 
  閾値(いきち)とは
ある機能をつかさどる脳細胞のうち、5割が障害を受けてもまったく症状は現れませんが、さらにもう1割が障害を受け、6割になったとたん、重大な機能障害が現れることがあります。
この境界のことを閾値(機能的限界)といい、認知症やマヒなどの症状は脳細胞の障害がこの閾値を超えたときに突然起こることが多いのです。
つまり、一時的に出現したボケの症状が、いままでの脳細胞の障害に加えて閾値を少し越えただけのわずかな脳細胞の死滅によって起こっているのかもしれません。
もしそうであれば、使っていない予備の脳細胞を新たに活動させることによって、障害の閾値を超えたぶんだけ取り戻せれば、ボケ症状は改善することができるのです。
したがって、手の体操や運動療法によって、予備の脳細胞を呼び起こし、閾値をより高い状態で維持するように努めることが大切なのです。
「自分で見つけて治す隠れ脳梗塞 より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
 
隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

 脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

 一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切です。
 
「老化対策・栄養療法の一環にビタミンB12プラス優れた副成分」
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12が効果的に作用するには、ビタミンB12単体ではなく葉酸など他のビタミンB群と一緒に摂取することが望ましく、また、ビタミンB群はバランスよく摂ることで相乗効果を発揮します。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
栄養療法の一環としてご利用いただきたいと思います。