潜病のサインを見逃すな

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潜病のサインを見逃すな
 
「頭の回転が悪くなる」「情緒不安定」といった症状を引き起こす 
 
 副腎に疲労が蓄積して、潜病が進行していくにつれて、コーヒーや甘いものへの依存のほか、さまざまな症状が現れるようになります。
 
●記憶力・判断力・集中力の低下
 
 副腎が疲労したときの症状のひとつに「ブレイン・フォグ(脳の霧)」があります。
脳に霧がかかったようになり、頭が働かなくなる状態です。
 ストレスは全身に作用するため、当然、脳の機能にも影響を与えます。
さまざまなストレスを受けて副腎が対処しきれなくなると、脳にも過剰な負担がかかり、頭の回転が悪くなるのです。
そのため、記憶力や集中力は低下します。
また問題や課題にぶつかったとき、どう対処すればよいかを論理的に考えたり、判断したりすることも難しくなります。
「このごろまったくいいアイデアが思い浮かばない」「予測していないトラブルにあうとただ、あたふたしてしまう」という人は、潜病のステージにいる可能性があります。
 
●感情の起伏が激しくなる
 
 副腎に強いストレスがかかって、疲労が溜まってくると、感情のコントロールが難しくなります。
これは脳の神経伝達物質であるセロトニンの分泌が減ってしまうため。
セロトニンには気持ちを落ち着かせたり、リラックスさせたりする働きがあります。
そのためセロトニンが減ると、ちょっとしたことでイライラしたり、落ち込んだりしてしまうのです。
 また、副腎がさらに疲労していくと、今度はうつの症状が現れるようになります。
気分がふさぎこんで、何事にも気力がわかなくなってしまうのです。
進行した副腎疲労うつ病の症状はよく似ていて、うつ病と診断された人に、副腎疲労が隠れている可能性もおおいに考えられます。
 
●太りやすく、やせにくくなる
 
 副腎の機能が落ちると、甲状腺の働きも低下し、甲状腺ホルモンが十分に分泌されないことがあります。
甲状腺ホルモンは体の新陳代謝を促進する働きがあるため、減少すると、代謝が悪くなり、太りやすく、やせにくくなるのです。
また、ついつい甘いものを食べてしまうことも、太りやすくなるひとつの原因となります。
 年のせいで太りやすくなったと思っていたら、実は、潜病が原因だったというケースもあるのです。
 
●睡眠の質が低下する
 
 人は、日中活動的に過ごすときには交感神経が活発に働きますが、夜になると副交感神経が優位になって休息モードへと切り替わります。
しかし、過剰なストレスと副腎の疲労によってストレスがうまく処理できなくなると、常に交感神経が優位に働いている状態になります。
そうすると、体はずっと活動モードのままで、夜スムーズに眠りに入れず、深い睡眠が得られなくなるのです。
 
●風邪をひきやすくなる
 
抗ストレスホルモンには免疫機能をコントロールする働きや、炎症を抑える働きもあります。
そのため、ストレスの対処にばかり抗ストレスホルモンが使われたり、副腎疲労が進んで抗ストレスホルモンが分泌できなくなると、免疫機能が低下し、体に炎症が起こりやすくなるため、病気にかかりやすく、治りにくくなります。
「最近よく風邪をひく」「風邪がなかなか治らない」「引っかき傷が消えるのに時間がかかる」という人は注意をしましょう。
 
●アレルギーを起こしやすくなる
 
免疫力や抗炎症作用が低下すると、アレルギーも起こしやすくなります。
たとえば、以前は大好きだった食べ物でじんましんが出てしまったり、花粉症がひどくなったりという人は、副腎疲労が進んでいる可能性かあります。
 
さらに潜病が進行して、副腎が完全に疲弊してしまうと、朝、ベッドから起き上がれないほど体が衰弱してしまいます。
 
心身に変化が出始めたときは、すでに潜病はだいぶ進行している可能性が大きいでしょう。
気になる症状があったら、「年のせい」「仕事が忙しいから」などと軽く考えずに、潜病を疑ってみるべきです。
 
※健康と未病の間にも、「症状はないけれども、健康でもない」という盲目のステージが隠されているのです。
ここではそれを「潜病(せんびょう)」と呼んでいます。
たとえば、突然死の原因になる心臓の病気ですが、ある日突然心臓が悪くなって病気になることはありません。
突然死するくらい悪くなっていたということは、その何年も前から心臓は悲鳴を上げていたはず。
それが潜病の段階です。
しかし、自覚症状もなく、当然、病気とは診断されないため、自分が潜病であると気付く人はほとんどいません。
「強い血管をつくれば健康になる! より」
 
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潜病から抜け出すために、まずやってほしいことは、ビタミンB群を補給することです。
副腎が疲れている人に圧倒的な足りない栄養素は、ビタミンB群になります。
 
ビタミンB群は、抗ストレスホルモンを合成するときに必要な栄養素です。
そのため、ストレスが多く抗ストレスホルモンを大量に必要とする人などは、体内のビタミンB群が不足しがちになります。
その結果、抗ストレスホルモンが十分につくれなくなり、副腎がますます疲れてしまうのです。
 
また、ビタミンB群は、体を動かすエネルギーをつくりだすためにも必要な栄養素。
私たちの体を構成している細胞には、ミトコンドリアというエネルギー生成工場があり、摂取した食べ物を燃焼させて、「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー物質をつくっています。
このATPをつくり出す過程で必要なのがビタミンB群です。
 
ビタミンB群が不足すると、ミトコンドリアATPが十分につくれなくなる。
ATPが足りなくなると、体がだるくて疲れが取れなくなったり、頭の回転が悪くなってきたりします。
また、内臓を動かす筋肉の働きも悪くなるので、副腎をはじめとした内臓の機能も低下して、潜病が進行してしまうのです。
 
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
1、B2、B6、B12、ナイアシンパントテン酸葉酸、ビオチンの8種類を総称して「ビタミンB群」と呼んでいます。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
ビタミンB12について?
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