人生の第2ブロック

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人生の第2ブロック

 

28歳までの入力装置の時代については、既に説明した。

世の中のありようをがむしゃらに知ろうとする28年間。

28歳を超えると、誰の脳の中でも単純記憶力がピークを過ぎて、がむしゃらさが失われていく。

 

脳の持ち主は「最近、なんだか、仕事にも趣味にも夢中になれないなぁ。もう若くないということか」なんて感じたりするのだが、落ち込むことはない。

脳は、次のステージに上がったのである。

 

次の28年は、脳が、回路の優先順位をつけていく28年間である。

 

 

惑いの30代

 

28歳までに、脳は、その脳が生きていく環境におけるあらゆること、裏も表も、右も左も、上も下も知るのだが、まだ、脳は、十分に優先順位をつけていない。

情報が溢れるほどにあって、どれを選べばいいか苦しむ。

というのが、30代の脳の特徴なのである。

つまり、誰もが、惑いの30代を迎える。

 

孔子は「40にして惑わず」と言っている。

天下の孔子でさえ、30代は惑ったのだ。

 

 

脳の中には、天文学的な数の回路が存在している。

 

一千数億の脳細胞を、神経線維が縦横無尽にネットワークしている。

この回路のいずれかに電気信号を流すことによって、私たちの脳は、察したり、気づいたり、判断したりするのである。

 

このとき、数多くの回路に漠然と信号が流れてしまっては、とっさの判断がかなわない。

目の前の通り過ぎた黒い影がネコだとわかるためには、ネコがわかる回路にだけ電気信号が流れる必要がある。

ネズミがわかる回路にも、ゾウがわかる回路にも電気信号が流れると、目の前の動物が、なにやらわからず立ちつくすしかない。

 

同様のことが、仕事にだって言えるのだ。

経験豊かな者から見れば、一目瞭然の「たった一つのやり方」が、未熟な者には見えない。

自分が上司になってみると、「なんで、それがわからないかなぁ」と思って失望することがあるが、当然、自分が若き日には、上司を同じように嘆かせていたに違いないのである。

「成熟脳 脳の本番は56歳から始まる より」

 

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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。

しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。

このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。

これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。

 

ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。

新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。

この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。

しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。

このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。

 

ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

脳科学の発達によって、さまざまなことがわかり、新たな試みがされています。

あきらめずにチャレンジし続ければ、復活の日はいつか訪れるかもしれません。

 

ビタミンB12について?

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