スマホを「外部記憶装置」にすると、記憶力はどんどん衰える

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スマホを「外部記憶装置」にすると、記憶力はどんどん衰える

 

人間の機能は、日頃から使われていないと衰えていくもの。

寝てばかりで体を動かしていないと、てきめんに筋肉が落ちますし、骨や関節なども使っていないとどんどん弱っていってしまいます。

 

これは、脳も同じです。

脳の機能も、日頃の生活で使われていなければ、着実に衰えていくことになります。

 

そこで、いつものスマホの使い方を振り返ってみてください。

ひょっとして、スマホに「脳の代わりの仕事」をさせて、脳をあまり使わない状態にしてしまってはいませんか?

 

たとえば、有名人の名前や映画のタイトルを思い出せないようなとき、自分の頭を使って思い出す努力をせずに、すかさずスマホを取り出して検索するクセがついていないでしょうか。

 

また、仕事で何かを覚えたり勉強しなくてはならないとき、スマホでざっくりとアウトラインを調べただけで勉強をやったつもりになってはいないでしょうか。

 

それに、仕事先や街角などで“これは覚えておかなくちゃ”ということに出合ったとき、自分の頭で記憶しようとせず、スマホで写真を撮って記録をする習慣がついていないでしょうか。

 

おそらく、思い当たる方も多いでしょう。

 

情報を思い出したり、情報を覚えたりする記憶作業は、本来は脳がやるべき仕事です。

しかし、いま例に挙げたような行動は、脳がやるべき記憶系の仕事をスマホに肩代わりさせていることになります。

いわば、スマホをスピーディーに記憶情報を出し入れしてくれる「外部記憶装置」のように用いているわけです。

 

この「外部記憶装置」が幅を利かせて活躍するようになれば、当然、脳の記憶系機能はあまり使われなくなります。

そして、自分の頭で情報を思い出そうとしたり、自分の頭で物事を記憶しようとしたりしなくなれば、脳の記憶系の機能が衰えていくのも自然の成り行き。

だから、普段からスマホという記憶装置に頼ってばかりいると、記憶を取り出したり取り入れたりする脳の力が低下して、もの忘れやうっかりミスなどの“症状”をもたらすことにつながっていくわけです。

 

 

もちろん、思い出せないことをスマホで検索したり、覚えておきたいことをスマホで記録したりすることが全面的にダメだなどというつもりは毛頭ありません。

時間がないときや必要なときに、たまに行なう分にはまったく問題ないと思います。

 

ただ、いつもいつも記憶作業をスマホに肩代わりさせていてはダメなのです。

「思い出せないこと」や「覚えておきたいこと」にぶつかるたびに、スマホという「外部記憶装置」を当たり前のように取り出していたら、私たちの脳の本来の記憶力はどんどん錆びついていってしまうでしょう。

 

それに、最近は、「スマホで検索すればすぐにわかりそうなことは、別にいちいち覚えなくてもいいや」とか、「気になったことや覚えておきたいことは、別に頭を使わずとも、何でもスマホに放り込んでおくだけでいいや」などと考える人も増えています。

もし、誰もがこういう姿勢をとるようになったら、私たちが脳の記憶機能を活用する機会は今後いっそう縮小してしまうのではないでしょうか。

 

ですから、こういった事態になるのを防ぐためにも、“なるべく”でいいから、自分の頭を使って思い出したり覚えたりするようにシフトしていくべきなのです。

 

 

スマホ認知症」は、スマホやパソコン、タブレットなどのIT機器に頼りすぎることで脳の機能を低下させてしまう病態です。

 

スマホやパソコンのおかげで、これまでめんどうだったことや難しかったことを難なくスピーディーに行なえるようになりました。

ただ、そういう便利さを手に入れた一方で、今の私たちはこうした機器に頼りすぎるあまり、人としての大事な機能を失いつつあるのかもしれないのです。

大事なものを手放したり見失ってしまったりしないよう、自分たちの本来あるべき姿をいま一度、見直すべき時期に来ているのではないでしょうか。

「その「もの忘れ」はスマホ認知症だった より」

 

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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

 

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。

また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

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