【心得3】脳を鍛えるのではなく、脳に疲れをためないようにする

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【心得3】脳を鍛えるのではなく、脳に疲れをためないようにする

 

最近はボケ防止にと脳のトレーニングが流行っていますが、脳が疲れている人に「脳トレ」はおすすめしていません。

仕事やらスマホ依存やらで脳が疲れきっているような状態で「脳トレ」なんかやったら、ますます脳に疲労がたまってしまいます。

 

もの忘れやミスが多かったり脳が疲れているという自覚があるなら、「脳トレ」はやめるようにすべきでしょう。

 

たしかに、脳という器官は、トレーニングをすればある程度は鍛えられるものです。

ある種の「脳トレ」を行なえば、ワーキングメモリーの容量を広げることができることも、科学的に証明されていることではあります。

 

しかし、「スマホ認知症」や「脳過労」のように、「ワーキングメモリーがいっぱいいっぱいの状態になっている人」に、脳を鍛えるトレーニングを課すのはいかがなものでしょう。

 

それは、弱っている脳をムチ打って動かしているようなもの。

さしずめ、「疲労困憊で動けないくらいバテバテになっている人に、つらいダッシュや筋トレを強制しているようなもの」なのです。

そんなことをしたら、脳がさらに弱って、「スマホ認知症」や「脳過労」の症状がますます悪化してしまうかもしれません。

 

ですから、たとえ「スマホ認知症」や「脳過労」ではなくとも、脳が疲れているときは、無理に脳を鍛えようとしないほうがいいのです。

そういうときは、脳に疲れをためないようにすることを最優先すべきです

多くの現代人に当てはまることだと思いますが、ワーキングメモリーにこれ以上疲れをため込んでしまわないように、脳をしっかり休ませることを第一に考えるべきなのです。

「その「もの忘れ」はスマホ認知症だった より」

 

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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

 

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。

また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

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