<第3章>「ふくらはぎ」を鍛えよう
《「ふくらはぎ」は第二の心臓》
毎日の家事もやり方を工夫すれば立派なエクササイズに、という話はご紹介しましたが、日中お勤めに出ている人の場合、仕事中の動作をエクササイズに置き換えるのはなかなか難しいものです。
仮にできたとしても、同僚たちの視線が気になって実践するにはためらいが……というのが本音でしょう。
そんな人にオススメなのが、周囲の目を気にせず、自然な動作で「ふくらはぎ」を鍛えるエクササイズです。
やり方はとても簡単で、日常の「歩く」「立つ」といった動作を「つま先立ち」や「片足立ち」に変えるだけ。
これなら目立たずに「ふくらはぎ」を鍛えることができます。
全身の筋肉の中でも、ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれるとても大切な部位で、その筋肉の収縮によって下半身に溜まった血液を心臓へと送り返す。
ポンプのような役割を担っています。
つまり、ふくらはぎを鍛えることは滞りがちな下半身の血流を正常に戻し、全身の血液循環をよくして免疫力を高める効果がある、というわけです。
階段を登るときや電車などで吊り革につかまっているときには少しかかとを浮かせてつま先立ちに。
椅子から立ち上がるとき、靴下を履くときには片足立ちに挑戦して、ふくらはぎの筋力アップを目指しましょう。
ふくらはぎが「第二の心臓」と呼ばれる理由
◆ふくらはぎの筋肉が緩んだ状態
筋肉が弛緩すると、心臓へと向かう血液の流れが弱まり滞りがちに。
血管内の弁が逆流を防いでいる。
◆ふくらはぎの筋肉が縮んだ状態
筋肉が収縮して大きく膨らむと、血管が圧迫され、血液が一気に心臓へと押しだされる。
毎日の動作でふくらはぎを鍛えよう
・階段、通勤中はつま先立ち
・イスから立ち上がるときは片足立ち
「免疫力の話 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
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