<第1章>肥満はたんぱく質不足が原因?
《アルブミン値で健康状態を見定める》
筋肉はエネルギーを多く消費する器官です。
呼吸をする、心臓を動かすなど、生命の維持に必要となるエネルギー量(基礎代謝)のうち、筋肉が3~4割を消費するとされています。
筋肉には脂肪をエネルギー変えて消費する機能もあるため、筋肉量が増えれば痩せやすく太りにくい体質になります。
筋肉を増やすためには、筋力トレーニングなどの運動に加え、筋肉のもととなるたんぱく質を十分にとることも大切です。
たんぱく質が十分に足りているかは、「アルブミン」の数値が目安になります。
主に人間の体内でアミノ酸を体中の組織に運ぶ役割を担っており、アルブミン量が十分にあれば筋肉を維持することができるとされています。
理想の値は5.0~5.3g/dlで、4.4g/dl以上あれば筋肉が増えはじめます。
また、アルブミン値が高いほど健康で、長生きであることもわかっています。
一方、3.6g/dl以下だと体の機能が衰弱するといわれています。
アルブミン値を見れば、たんぱく質の摂取量が足りているかに加え、健康状態もわかります。
内科や消化器内科、糖尿病内科などがある医療機関、人間ドッグの血液検査で調べることができるので、気になる方は受けてみてはいかがでしょうか。
アルブミン値と体の状態
アルブミン値(g/dl): ~3.6 体の状態:体の機能が衰弱する
アルブミン値(g/dl): ~4.1 体の状態:新型栄養失調
※たんぱく質を食べればアルブミンが増えて中性脂肪が減る体に!
アルブミン値(g/dl): ~4.4 体の状態:筋肉が増えはじめる
アルブミン値(g/dl): ~4.6 体の状態:肌がつややかになる
アルブミン値(g/dl): ~4.7 体の状態:髪が元気になる
アルブミン値(g/dl): ~4.8 体の状態:爪がきれいになる
アルブミン値(g/dl): ~5.0 体の状態:表情がいきいきとする
アルブミン値(g/dl): 5.0~5.3 体の状態:理想
アルブミン値と寿命の関係
アルブミン値が高いと筋肉を増やしやすく、脂肪を燃焼しやすい体になります。
また、アルブミン値が高い人のほうが長生きであることもわかっています。
「内臓脂肪の話 より」
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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
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