第3章 欲しいもの・欲しかったものを買ってみる

第3章 欲しいもの・欲しかったものを買ってみる

 

「欲しいな」と思っても、

「でも……」と、どんどん欲求にブレーキをかけていくと、

新しい世界への扉を封じ込めてしまう結果にも

 

たまたま出先で「欲しいな」と思う商品に出会ったとき、概ね「すぐ買う人」「買おうかどうしようか迷って買う人」「迷った挙句に買わない人」の3タイプに分かれるでしょう。

もっとも同じ人でも商品の価格などによって行動パターンは異なってくるのですが、仮に、少々値が張るけれど自分のこれまでのワードローブにはないとてもおしゃれな服に出会った場。

 

見た瞬間、「欲しいな」と思いますが、値札を見て「でも、高いな」ときて、それから「この服を着て出かける機会もあまりないかな」「細身だからそのうちすぐ着られなくなるかも」……と、どんどん心にブレーキがかかっていってしまうかもしれません。

 

しかしここで買わずに帰ってきてしまうと、「もし手に入れていたらそこから始まるであろう新しい世界」を見ることもなく終わってしまいます。

その服を着れば、普段は気後れして踏み入ることのなかった場所にも行ってみようという気になるかもしれません。

そこで新しい刺激に触れ、前頭葉が喜んでくれるチャンスがあったかもしれないのに、その機会を逸してしまうことになるのです。

 

欲求にブレーキをかければ、好奇心にもブレーキがかかってしまいます。

そうすると脳には欲求不満が残り、老化へのアクセルがかかってしまうことにもなりかねないのです。

「50代からはじめる老けない人の「脳の習慣」 より」

 

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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/