第2章 ダイエットでもやせ過ぎるのはNG
やせ過ぎが招くリスクもある
糖質の摂り過ぎは肥満につながるだけでなく、糖尿病をはじめとする生活習慣病の原因となるため、糖質の制限はとても大事なことです。
ただ「ダイエットで体重が落ちるから」「血糖値が下がるから」と、あまりに夢中になって糖質制限をやり過ぎると、逆に健康体を通り越し、“やせ過ぎ”による弊害を招くこともあります。
やせ過ぎてしまうと、貧血や甲状腺機能低下が起きたり、白血球も減少しやすくなって免疫力が落ちてしまったりします。
また、低血糖気味になってしまうため脳にブドウ糖が行き渡らず、認知症のリスクも高まるとも言われています。
このようにやせ過ぎはさまざまなリスクを招く、危険な状態なのです。
糖質制限は、これまでダイエットでなかなか成果が出なかった人でも確実にやせられる方法です。
やればやっただけ効果が出ますから、人によっては「糖質を摂るのが恐い」というほどになったりもします。
健康になるためにやっていたのが、逆にやせ過ぎて健康を害してしまっては元も子もありません。
つまり、太り過ぎもやせ過ぎも、どちらも身体によくないということです。
やせようと厳しく糖質を制限していると反動が大きくなりますので、ときどきはサボるくらいの感覚で気楽にしていくのが望ましいでしょう。
糖質制限でやせ過ぎると……
通常は糖質がエネルギーに
糖質がブドウ糖に分解されてエネルギーとなる
↓
糖質を制限すると……
やせる
脂肪を分解してエネルギーを作り出す
↓
脂肪がなくなるほどやってしまうと……
やせ過ぎてしまう!
・ふらつく
・疲れやすくなる
・貧血
・甲状腺機能の低下
・白血球が減って免疫機能が低下
↓
さまざまな症状を招く!
「糖質の話 より」
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心の病との関連で関心を集めているストレスホルモンが「コルチゾール」です。
コルチゾールは、副腎から分泌されると、血液にのって体内を循環しながら、エネルギー源の補充などの重要な役割を果たします。
役割を終えると脳にたどり着いて、脳に吸収されます。
これが、正常なストレス反応の流れです。
ところが、主に「我慢するストレス」状態が長い期間にわたって続き、ストレスが積み重なっていくと、コルチゾールがとめどなく分泌され続けるようになってしまいます。
こうなると、状況が一変します。
コルチゾールが脳にあふれて、その一部をむしばんでいくのです。
まさに、ストレス反応が暴走して、ありふれたストレスが「キラーストレス」と化してしまうのです。
副腎が疲れている人に圧倒的な足りない栄養素は、ビタミンB群になります。
ビタミンB群は、抗ストレスホルモンを合成するときに必要な栄養素です。
そのため、ストレスが多く抗ストレスホルモンを大量に必要とする人などは、体内のビタミンB群が不足しがちになります。
その結果、抗ストレスホルモンが十分につくれなくなり、副腎がますます疲れてしまうのです。
また、ビタミンB群は、体を動かすエネルギーをつくりだすためにも必要な栄養素。
私たちの体を構成している細胞には、ミトコンドリアというエネルギー生成工場があり、摂取した食べ物を燃焼させて、「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー物質をつくっています。
このATPをつくり出す過程で必要なのがビタミンB群です。
ビタミンB群が不足すると、ミトコンドリアでATPが十分につくれなくなる。
ATPが足りなくなると、体がだるくて疲れが取れなくなったり、頭の回転が悪くなってきたりします。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ほとんどのビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
したがっていっしょにとるのが効果的です。
ビタミンB12について?