<第5章>ストレスは内臓脂肪のもと
《食欲を抑えるホルモンが減少する》
人はストレスを受けるとそれに対抗するため、腎臓のそばにある副腎という臓器から「コルチゾール」というホルモンを分泌します。
これは通称「ストレスホルモン」と呼ばれており、ストレスが強いほど分泌量が増えます。
コルチゾールの分泌量が増えると、食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌量が低下します。
食欲を抑えきれずに食べる量が増え、血糖値が上昇して脂肪がたまりやすくなります。
また、ストレスを受けた人体はそれに対抗するために「アドレナリン」や「グルカゴン」といったホルモンを分泌し、血糖値を上昇させます。
その結果、とりわけお腹のまわりに脂肪がたまりやすくなります。
ストレスがたまり過ぎると内臓脂肪が増えやすくなるだけでなく、神経症を引き起こすリスクも増加します。
ストレスを完全になくすのは不可能なので、うまくコントロールして軽減するのが大切。
体を動かす、趣味に没頭する、好きな音楽を聴いてリラックスする、など自分に合った対処法を見つけてください。
ちなみにストレスに負けないためにはアドレナリンの分泌が不可欠ですが、その合成にはビタミンCが欠かせません。
キャベツやブロッコリー、トマトなどビタミンCが豊富で、かつ糖質量が少ない食材をこまめに食べるようにしましょう。
ストレスが太る原因に
ストレスがたまると、精神的な病気になってしまうばかりでなく、太りやすい体質にもなってしまいます。
健康のためにはもちろん、痩せるためにもストレスコントロールが重要です。
ストレスがかかると、それに対抗するために副腎から分泌されるホルモンで、ストレスホルモンとも呼ばれます。
ストレスが強いほど多く分泌されます。
↓ 増加すると
・食べる量が多くなる!
食欲を抑えてくれる働きのあるホルモン、レプチンの分泌量が減り、食欲を抑制できず、食べる量が多くなってしまいます。
・脂肪を蓄えやすくなる!
血糖値が上昇してしまい、脂肪を蓄えやすくなります。
特にお腹まわりに脂肪がつきやすくなってしまいます。
◆心のサイン
・不安や緊張感が高まる
・ちょっとしたことで驚く
・気分が落ち込む
・やる気がなくなる
・人づきあいを避けるようになる
◆体のサイン
・肩こり、腰痛、頭痛などが出る
・寝つきが悪くなる
・食欲がなくなる、過食になる
・下痢や便秘をしやすくなる
・めまいや耳鳴りがする
「内臓脂肪の話 より」
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心の病との関連で関心を集めているストレスホルモンが「コルチゾール」です。
コルチゾールは、副腎から分泌されると、血液にのって体内を循環しながら、エネルギー源の補充などの重要な役割を果たします。
役割を終えると脳にたどり着いて、脳に吸収されます。
これが、正常なストレス反応の流れです。
ところが、主に「我慢するストレス」状態が長い期間にわたって続き、ストレスが積み重なっていくと、コルチゾールがとめどなく分泌され続けるようになってしまいます。
こうなると、状況が一変します。
コルチゾールが脳にあふれて、その一部をむしばんでいくのです。
まさに、ストレス反応が暴走して、ありふれたストレスが「キラーストレス」と化してしまうのです。
副腎が疲れている人に圧倒的な足りない栄養素は、ビタミンB群になります。
ビタミンB群は、抗ストレスホルモンを合成するときに必要な栄養素です。
そのため、ストレスが多く抗ストレスホルモンを大量に必要とする人などは、体内のビタミンB群が不足しがちになります。
その結果、抗ストレスホルモンが十分につくれなくなり、副腎がますます疲れてしまうのです。
また、ビタミンB群は、体を動かすエネルギーをつくりだすためにも必要な栄養素。
私たちの体を構成している細胞には、ミトコンドリアというエネルギー生成工場があり、摂取した食べ物を燃焼させて、「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー物質をつくっています。
このATPをつくり出す過程で必要なのがビタミンB群です。
ビタミンB群が不足すると、ミトコンドリアでATPが十分につくれなくなる。
ATPが足りなくなると、体がだるくて疲れが取れなくなったり、頭の回転が悪くなってきたりします。
ビタミンB12について?
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