朝起きたら感謝する
朝、目覚めた時、どんなことが頭を巡りますか?
「今日はやることが多くて忙しい」「もう少し寝ていたい」など、ネガティブなことが多いかもしれません。
しかし、朝、目が覚めるのはとても幸せなことです。
心筋梗塞や狭心症などの突然死は、実は就寝中が最も多く、いつも通り朝を迎えられない人が少なからず存在します。
ですから、目が覚めて、今日という一日をまた過ごせるのは非常に恵まれたことなのです。
そのことを心に留めながら、朝はこんな言葉を口に出してみてください。
「今日も無事に朝を迎えることができました。ありがとうございます」
スピリチュアルな感じがして、ばかげていると思われるかもしれませんが、案外こういうことは大切です。
当たり前のことを当たり前と思わず、感謝する。
なぜなら、それらは決して当たり前のことではないからです。
夜寝るときも、「今日も一日無事に終えることができました。ありがとうございます」と感謝します。
自分は「生きている」のではなく「生かされている」という意識を持てば、感謝の気持ちは自ずと芽生えてくるはずです。
先日、東大医学部救急医学分野の教授と食事をした際、びっくりすることがありました。
店を出るとき、教授がシェフに対して実に深々と頭を下げたのです。
一般的には、「ごちそうさま~」という感じで軽く会釈する程度だと思うのですが、教授は違います。
両手を体の横にぴったりつけて、斜め45度に上体を折り、「今日は本当にごちそうさまでした」と2~3秒間お辞儀をしたのです。
まさに、「気をつけ!礼!」の「礼!」ポーズです。
この人は本当にすごい人だと、心から思いました。
教授は救急医学分野がご専門で、「死」や「生きる」ということに敏感なため、やはりご自身も「生かされている」という意識をお持ちなのだと思います。
ですから、誰に対しても感謝の気持ちを忘れないのでしょう。
最初から、教授のようなレベルを目指すのは難しいかもしれませんが、まずは当たり前のことを当たり前と思わず、感謝する。
それを積み重ねていくことが心の安定につながっていきます。
「自律神経を整える 人生で一番役に立つ「言い方」 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
ビタミンB12について?