キレる人は、なぜ朝よりも夜の方が多いのか

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キレる人は、なぜ朝よりも夜の方が多いのか
 
電車の中でキレる人を見かけます。
 
少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。
でも、最近は違ってきています。
 
しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。
 
受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。
 
この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。
 
「そんなの当たり前じゃないか!」と思う人もいるかもしれません。
 
しかし脳科学的にいえば、少し話は違います。
ストレスがかかったとき、普段なら脳はそのときの神経回路を別のものに切り換えて、暴走を防ぐのですが、その「切り換え」ができなくなって暴走してしまう。
まさに脳ストレスの蓄積による症状です。
これがキレた状態といえます。
 
では、普段なら切り換えられる脳のスイッチが、なぜ切り換えられなくなってしまうのでしょう。
 
キレてしまった人の多くは、
「自分でもよくわからないのですが、ついカッとなって……」
「あのときに限って、どうにもがまんができなくて……」
と言います。
つまり、普段はそれぐらいのことではカッとならないし、がまんもしているということです。
 
では、なぜ普段していることができなくなるのか……。
そこには何か原因があるはずです。
 
これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。
 
セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。
これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。
平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。
 
さらに、セロトニン神経の機能が低下すると、その生き物は残虐な行動をとることも動物実験で明らかになっています。
 
これはラットを使った実験ですが、セロトニン神経を破壊したラットとマウスを一つのゲージに入れておくと、普段ラットはそんなこと決してしないのですが、マウスをかみ殺して食べるという残虐行為を見せるのです。
 
そして、その残虐になってしまったラットに、セロトニンを補給すると、いつものおとなしいラットに戻り、残虐性はウソのように消えてしまうのです。
 
このラットの症例をそのまま人間に当てはめることはできませんが、セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。
 
そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。
 
通勤列車における単純な身体的ストレスでいえば、帰宅ラッシュよりも朝の出勤ラッシュの方が、時間帯が集中する分ハードです。
にもかかわらず、朝からキレる人はほとんどいません。
これは朝の方が、セロトニン神経が活性化しているからだと考えられます。
 
一日社会で生活すれば、上司に怒られたり、同僚からグチを聞かされたりと、さまざまなストレスによってセロトニン神経は弱ります。
その弱りきったセロトニン神経ではストレスに耐えきれず、負けてしまう。
それが夜の方が「キレる」人が多い理由だと思います。
「脳からストレスを消す技術 より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。

 
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
 
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