「ストレスフリー」を体現しているダルマの姿

「ストレスフリー」を体現しているダルマの姿

 

「心の復元力」ということばを聞いたとき、連想するのはダルマの置物です。

 

手足がなく、転んでもすぐ起き上がる、あのダルマの姿とありようこそが、イメージする「心の復元力」、そして「ストレスフリーな脳」を体現しています。

 

その理由として、第一に、ダルマには手がありません。

手がないというのは、物事をうまくコントロールしたり、イヤなものを払いのけたりできないことを意味しています。

 

私たちは、何かのストレスに襲われたときに、それに伴う不快な点を克服しよう、あるいは相手を打ちのめしてやろうと考えがちです。

ところが、手がなければ文字通り手出しができません。

つまり、ダルマに手がないことは、ストレスや悩みに対してムダな抵抗をしないことを象徴しているのです。

 

第二の理由は、ダルマに足がないことです。

足がなければ逃げることができません。

ストレスに襲われたとき、足があれば今いるところから簡単に逃避できますが、ダルマにはそれができません。

そこにとどまるしかないのです。

 

手がないことで戦うことをせず、足がないことで逃げることすらしない。

ただ、じっとそこにたたずんでいるのが、ダルマの姿であり、そこに「ストレスフリー」な生き方の核心を見ることができます。

 

ダルマというと、壁に向かって9年間座禅を続け、ついに悟りを開いたという達磨太師の故事ばかりが強調されがちです。

しかし、あの置物を見ていると、むしろそこには「戦わない」「逃げない」という人間のありようが込められているような気がしてならないのです。

 

 

転ばない人より「七転び八起き」できる人が強い

 

手足のないダルマは、ストレスを受けるだけの弱い存在なのでしょうか。

 

いいえ、そうではありません。

 

そこで、「七転び八起き」ということわざが大きな意味を持ってきます。

 

ダルマの形をした起き上がり小法師は、叩かれたり押されたりすると、いったんは倒れるものの、必ずまた起き上がってきます。

普通の置物や人形ならば、叩いたり押したりするとすぐ倒れてしまって、もとに戻ることはありません。

ところがダルマは、そこでまた何事もなかったようにクルッと立ち上がってくるのです。

この復元力はすごいことだと思いませんか。

 

人間に当てはめてみてください。

仕事でミスを犯して落ち込んでいたかと思っていたら、翌日には元気いっぱいで出社してきた。

親に叱られて当たり散らしていたのに、5分後にはケロッとしている――これが、倒れても、すぐにもとに戻ることのできる人です。

 

そして、これこそが、「ストレスフリーな脳」の持ち主なのです。

 

そもそもストレスがない世の中というものは存在しません。

ストレス自体を

どんな会社でも家庭でも、何かしらのストレスはあるものなのです。

それならば、ストレスは必ずあるということを前提としたうえで、なおかつストレスと無理に戦わず、しかも逃げない。

さらに、ストレスに襲われたら、いったんはへこむことがあっても、確実に起き上がることが私たち現代人には求められているのです。

脳科学者が教える「ストレスフリー」な脳の習慣 より」

 

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心の病との関連で関心を集めているストレスホルモンが「コルチゾール」です。

コルチゾールは、副腎から分泌されると、血液にのって体内を循環しながら、エネルギー源の補充などの重要な役割を果たします。

役割を終えると脳にたどり着いて、脳に吸収されます。

これが、正常なストレス反応の流れです。

 

ところが、主に「我慢するストレス」状態が長い期間にわたって続き、ストレスが積み重なっていくと、コルチゾールがとめどなく分泌され続けるようになってしまいます。

こうなると、状況が一変します。

コルチゾールが脳にあふれて、その一部をむしばんでいくのです。

まさに、ストレス反応が暴走して、ありふれたストレスが「キラーストレス」と化してしまうのです。

 

副腎が疲れている人に圧倒的な足りない栄養素は、ビタミンB群になります。

ビタミンB群は、抗ストレスホルモンを合成するときに必要な栄養素です。

そのため、ストレスが多く抗ストレスホルモンを大量に必要とする人などは、体内のビタミンB群が不足しがちになります。

その結果、抗ストレスホルモンが十分につくれなくなり、副腎がますます疲れてしまうのです。

 

また、ビタミンB群は、体を動かすエネルギーをつくりだすためにも必要な栄養素。

私たちの体を構成している細胞には、ミトコンドリアというエネルギー生成工場があり、摂取した食べ物を燃焼させて、「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー物質をつくっています。

このATPをつくり出す過程で必要なのがビタミンB群です。

ビタミンB群が不足すると、ミトコンドリアATPが十分につくれなくなる。

ATPが足りなくなると、体がだるくて疲れが取れなくなったり、頭の回転が悪くなってきたりします。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/