「直感力」を鍛える3つの方法 1.涙を流す
「直感力」を鍛える3つの方法 1.涙を流す
大人は毎日笑うことはあっても、毎日泣くことはまずありません。
しかし、泣くという行為は、直観力を鍛えるパワフルなテクニックなのです。
感動の涙を流している人を対象にして、脳の血流量を測定したところ、前頭前野の腹内側の血流が高まっていることがわかりました。
腹内側は共感力をつかさどる領域です。
確かに映画やドラマを見て流す涙、オリンピック選手の活躍を見て流す涙というのは、相手の喜びや悲しみを置き換えて、あたかも一心同体であるかのように感じて出る涙です。
まさに共感する能力そのものを活性化していることであり、したがって直観力を養う行為でもあることが想像できます。
ただし、涙ならなんでもいいというわけではありません。
涙にも、直観力を鍛える涙とそうでない涙があります。
そこで、涙の種類について少し説明することにしましょう。
大きく分けて、涙には次の3つの種類があります。
1つめは、目が乾くのを防ぐ「基礎分泌の涙」。
目を保護するためのもので、つねに目を潤している涙です。
パソコンの画面を見すぎてドライアイになったというのは、この基礎分泌の涙が足りなくなったためです。
また、カメが産卵するときに流すのも、この涙だといわれています。
2つめは、目にゴミが入ったり、タマネギを切ったりしたときに出る「反射の涙」。
これは目に入った異物を洗い流すためのもので、私たちの感情とは無関係に反射的に出るものです。
3つめは、悲しいときや感動したときに出る「情動の涙」。
情動とは笑うことや泣くことのように、私たち人間が持っている独特の心の動きをいうことばです。
そうした情動によって出てくるのが、人間にしかない「情動の涙」なのです。
人間にしかないということは、この涙が前頭前野に関係していることがわかります。
そして、この情動の涙こそが直観力を鍛える涙なのです。
基礎分泌の涙や反射の涙では、前頭前野は刺激されません。
前頭前野を持たないカメにでも出るような種類の涙は、当然のことながら前頭前野とは関係がないことがおわかりいただけるでしょう。
それでは情動の涙というのは、はたしてどのようなメカニズムで流れるのでしょうか。
人間の成長過程を追いながら、その意味を考えていくことにしましょう。
「脳科学者が教える「ストレスフリー」な脳の習慣 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
ビタミンB12について?