第2章 鍵をかけたら「ドアに話しかける」
出かけるとき、家の鍵をかけ忘れたんじゃないか。
そんな心配を感じる人も多いのではないでしょうか。
家の鍵にかぎらず、車の鍵、部屋のエアコン、コンロの火を消し忘れたのではないかなどと気になることは無数にあります。
実は私もよくあります。
月に何度かはわざわざ家に戻り、鍵がかかっているか確認に行くほどです。
たいていは取り越し苦労で、ちゃんと鍵はかかっているのですが、気になってしまうのですからどうしようもありません。
生理学的にいって、年齢を重ねるほど「やったかどうかが気になる機会」が増えるのは当然です。
若いころに比べて認知機能が低下しているので「ながら」でやった行為をしっかり認知できなくなっているのです。
そこでおすすめなのが、「声だし確認」。
家の鍵を閉めたら「鍵、閉めましたよ」とドアに話しかけます。
エアコンを消したときも「エアコンを消しました」と声をかける。
単純な方法ですが、これがかなり効果的です。
ただ自然にやっていると「やったか、やっていないか」をさらっと流してしまいますが、声かけによって行為が印象づくためです。
最近の鍵はカード式やタッチレスも増えて、指で軽く触れたり、近づくだけで家や車の鍵が開け閉めできるシステムもあります。
とても便利である反面、行為が流れに埋もれてしまう状況はむしろ増えているわけです。
そんな場面でも「鍵、閉めましたよ」「エアコン消しました」とひと声かければ、行為を印象づけることができます。
便利な世の中に反しているようにも感じますが、「鍵をかけ忘れたんじゃないか」と思うだけで間違いなく自律神経は乱れ、その日のコンディションは低下します。
「声だし確認」をぜひはじめてみてください。
「はじめる習慣 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
そして、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?