<第4章>心の安定をもたらす1日1ヵ所の片付け
《散らかった部屋がストレスの原因に》
仕事のプレッシャーや人間関係のトラブルだけがストレスの原因ではありません。
部屋中に物が散らかっている、キッチンや浴室が汚れているなど、生活環境の悪さも自律神経を乱すストレスの原因となります。
心身ともによい状態をキープしたいなら、身の回りを清潔に保ち、心地よく暮らせる環境を整えることも重要です。
さらに「片付ける」という行為そのものにも自律神経を整える効果があります。
ゴチャゴチャした物が整理されたり、汚れた部分がピカピカになったりする様子を見るうちに、心まで晴れ晴れとしてきた経験はありませんか。
自律神経を整えるスイッチをオンにするための日課として、片付けや掃除を上手に活用してほしいのです。
ただし、いくら片付けたいからといって、あちこち無計画に手をつけるのは逆効果。
交感神経が過剰に高まり、かえって自律神経を乱れさせてしまいます。
その日に片付けたい場所を1ヵ所だけ、それも引き出し一段、棚一列など、できるだけ細かく区切って決め、無理なく行うようにしてください。
時間は30分以内を目安に、それ以上延長すると集中力が途切れ、今度はなかなか片付かないことにイライラし始めてしまいます。
こうなってはせっかく安定した自律神経を再び乱すことになりかねません。
「1日1ヵ所30分以内」を守り、リフレッシュ気分で取り組むとよいでしょう。
整理整頓すると自律神経が整う
不要なものは処分して環境がスッキリすることで、気持ちが落ち着き、迷いがなくなります。
さらに、片付けという行為そのものにも副交感神経を高め、気持ちをリラックスさせる作用があります。
おすすめの整理術
◆クローゼットを片付ける
毎朝使うクローゼットの整理整頓から始めるのがおすすめ。
必要なものだけできちんと整理されていると、朝の準備が快適になり心も体も充実します。
◆30分以内に
「集中力が鈍ってきたときに」「仕事終わりに」と1日の中で時間を決めてやると効果的。
逆に急いでいるときの掃除は自律神経が乱れてしまいます。
◆1日1ヵ所にする
全部きれいにしようと頑張りすぎると、自律神経が乱れる原因に。
「引き出しの一番下」や「書棚の一列」などと場所を決めて少しずつ片付けることがポイントです。
「自律神経の話 より」
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
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