第2章 ストレスを減らす毎日のひと工夫
大事なのは「受け入れる」と「放置せずに対策する」
私たちの生活は「ストレス要因」にあふれています。
カバンに入れたはずのスマホが見つからない。
家の鍵をかけ忘れたんじゃないかと気になって仕方がない。
銀行のウェブサイトにログインしようと思ったらIDとパスワードがわからない。
電車の乗り換えがうまくいかない。
数え上げればキリがありません。
わずかなストレスも感じることなく一日を終えられたら、それは奇跡。
年に一度あるかないかのラッキーデーです。
大前提として、ストレス要因を完璧に回避することはできません。
裏を返せば、自律神経を乱さないための基本姿勢は「期待しない」です。
「まあ、そういうこともあるよね」と受け入れる気持ちが大切です。
とはいえ、私たちもストレス要因に「やられっぱなし」ではいられません。
そんなストレス要因となりそうなものを少しでも回避するための生活の知恵や工夫を紹介します。
項目のひとつでもふたつでも実践してみると、ストレスを感じる機会は減るはずです。
そして、もうひとつ大事なことがあります。
それは、ここで取り上げていないものでも、自分がストレスを感じることがあるなら、放置せず「どうしたら回避できるか」を考えること。
適切な対策を講じたり、自分の受け止め方を変えるなどの工夫をすることが重要です。
そうしたトライアンドエラーも、自分の向き合い方次第でけっこう楽しくなるものです。
そんな生活を楽しめるようになれば、ストレス要因も怖くありません。
自律神経を乱さない人の多くは、過度な期待をせずに「受け入れる」と「放置せずに対策する」の両方をバランスよく行っています。
「はじめる習慣 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
そして、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?