<第4章>どんなときも笑顔になれば心が落ち着く
《笑顔は自律神経と免疫力の強い味方》
辛いことや悲しい出来事に見舞われると、人は笑顔を失ってしまいます。
そのままふさぎ込んでいると自律神経のバランスはますます悪くなり、心も体も蝕まれる一方です。
でも、辛いとき、苦しいときこそあえて「笑顔」をつくってみてはいかがでしょうか。
笑顔が自律神経の乱れを整え、元気を取り戻すきっかけを与えてくれるかもしれないからです。
とはいえ心から笑顔になる必要はありません。
作り笑いでいいので、笑顔でいる練習をしてみてください。
口角を上げることで顔の筋肉の緊張がほぐれ、血液や神経の流れが改善し、自律神経のバランスが整ってきます。
笑顔には自然と心身をリラックスさせる効果があるのです。
また最近の研究では、「笑い」が免疫力アップにつながることも明らかになってきました。
私たちの体内で免疫の要として働くのが、リンパ球の一種であるナチュラルキラー細胞(NK細胞)です。
NK細胞はウイルスや細菌などの病原体や、体内で発生するがん細胞を破壊する役目を担っています。
そのNK細胞が笑いによって活性化することが、ある実験によってわかりました。
がんを患う人たちに漫才や落語を見せて大いに笑ってもらい、NK細胞の変化を調べたところ、笑った後のほうがNK細胞の数が大幅に増えていたのです。
心と体の健康を守るため、どんなときも笑顔とユーモアを忘れずにいたいですね。
常に笑顔でいることのメリット
笑顔になると自律神経のバランスが整い、心身ともに健康に。
脳も活性化して、認知症の予防にもなります。
さらに、免疫を高めるナチュラルキラー(NK)細胞の数も増え、がん予防にもなるため、「笑う人は健康になる」といわれています。
◆NK細胞
・認知症の予防に
・免疫力アップ
・副交感神経の働きが高まる
作り笑いも効果的
作り笑い
(口角が上がる)
↓
顔の筋肉がほぐれてリラックスする
↓
副交感神経の働きが活発になり、
自律神経のバランスが整う
口角を上げて笑顔をつくると副交感神経の働きが高まるというデータがあります。
心から笑うだけでなく、口角を軽く上げるだけでも同様の効果が得られます。
反対に怒ったり、イライラしたりすると自律神経が乱れて血管が損傷を受け、老化のスピードが加速します。
「自律神経の話 より」
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
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