第5章 嫌な気持ちになったら「上を向く」
第5章 嫌な気持ちになったら「上を向く」
仕事のこと、家庭のこと、人間関係のこと、私たちはさまざまなストレスと向き合い、すぐに「嫌な気持ち」になってしまいます。
私が繰り返し言い続けているのは「メンタルの問題をメンタルで何とかしようとしない」。
嫌な気持ちになったとき、なんとか気持ちを切り替えようとするのではなく、具体的かつ物理的に体にアプローチします。
ここで紹介するのは、もっともシンプルな行動。
それは「上を向く」です。
嫌な気持ちになったときは、立っていても、座っていてもいいのでとにかく上を向いてください。
上を向くことで気道がまっすぐになり、空気が体に入りやすくなります。
顔が前に向いているときは気道が曲がっていて、空気の流れはベストではありません。
実際、気管内挿管(気管にチュープを入れる医療行為)をするときには必ず顎を持ち上げ、気道をまっすぐにします。
上を向くと、体の構造的にも空気、酸素を取り込みやすくなり、自律神経が整い、感情の整理もつきやすくなるのです。
さらにいうなら、上を向きながら、落ち込んだり、イライラしたりしている人はまずいません。
スキップしながら悲しみに沈むことはできないのと同じで、上を向くだけで、条件反射のように前向きな気持ちになってくるものです。
反対に、下を向いていれば、それだけで気持ちは暗く、落ち込んできます。
昭和の時代に『上を向いて歩こう』という名曲がありましたが、自律神経の専門家から見ても素晴らしい曲です。
悲しくて、涙がこぼれそうなとき、上を向いて歩くのは本当におすすめです。
嫌に気持ちになったときはぜひ試してみてください。
「そうだ、こういうときは上を向こう」。
そう思えた瞬間から、あなたの自律神経は整いはじめます。
「はじめる習慣 より」
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ハーバード大学が20年にもわたって行なった調査によると、激しい怒りの後には、急性心筋梗塞や狭心症などの心臓発作を起こすリスクが4.7倍まで急上昇するそうです。
ただ、血管に悪いとわかっても、怒りや嫉妬といった感情は自然に湧き上がってくるもの。
完全になくすということはできません。
避けることはできないのなら、湧き起こってきた怒りを以下に鎮めるか、ストレスが持続しないように、いかに発散するかが大事です。
カーッと頭に血が上ったとき、簡単にできるリラックス法が、息を吐くということ。
ふーっと腹式呼吸で息を吐くと、副交感神経の働きを強めてくれます。
オフィスでも、どこでもすぐにできるのでおすすめです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB群は、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
ビタミンB12について?