第7章 寝不足の日ほど体を「活動モード」にする
コロナウイルスの問題が起こる前から睡眠に関する悩みを抱えている人はたくさんいます。
快適な睡眠をとるのは正直すごく難しいことで「これをすればスヤスヤ眠れる」といった方法はありません。
夜は交感神経優位から副交感神経優位になってくる時間なので、そうした体のバイオリズムを大事にするのが一番。
食事は就寝する3時間前までに終わらせて、お風呂も早めに済ませる。
夜遅くまでテレビやスマホを見ず、心穏やかに日記でも書いて眠りにつく習慣を丁寧に守ることが大切です。
とはいえ、それでもなかなかいい睡眠がとれない人も少なくありません。
コロナ禍でストレスを抱えた人、出勤と在宅ワークが混在して生活サイクルが乱れている人なども「うまく眠れない」とよく訴えています。
当然、翌日は寝不足なのですが、「寝不足だから、電車の移動時間に15分でも寝よう」とか「昼休みに10分でも寝よう」とする人がいます。
体が疲れていれば休ませることも大事ですが、寝不足の日に「ちょっとでも寝てリカバリーする」のはあまり効果的ではありません。
寝不足の日は、そもそも睡眠時に上がるべきだった副交感神経が上がらず、そのまま朝になり、交感神経が上がってくるのですが、その切り替えもうまくいかず自律神経が乱れた状態が続いています。
だからといって、日中の「活動モード」の時間に少し寝て、副交感神経を高めようとしても体は対応できません。
むしろ、だるくなるだけです。
寝不足の日の次の夜にはしっかり寝ることが大事ですが、日中は少しだるくてもむしろ動いて交感神経を高めることをおすすめします。
ストレッチをしたり、階段を使ったり、散歩をするなど体を動かすことで活動モードを高めるほうがバイオリズムには見合っています。
「はじめる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?