第8章 少しだけ自分に負荷をかける
「はじめる習慣」。
このタイトルには「動き出す」「踏み出す」といった意味合いも込められています。
コロナ禍を経験したことで「動くことが億劫になってしまった人」も少なくありません。
なにしろ長いこと「できるだけ出歩かない」が推奨されていたのですから無理もありません。
そんな状況から一歩踏み出すのは簡単ではありません。
そこで意識してほしいのは「少しだけ自分に負荷をかける生活」です。
いつもより少しだけ歩いてみる。
一部分でもいいので階段を使う。
少しでいいので腹筋や背筋のトレーニングをする。
いつもより少しだけ汗をかく。
そんなイメージでもいいと思います。
「動かない生活」から「はじめる生活」、もっといえば「踏み出す生活」「動き出す生活」をするためにはやはり体力が必要です。
もちろん健康がすべてのベースですが、ただ健康でいるよりも、もう少しだけ自分に負荷をかけた生活をする。
このイメージがポイントです。
実際に体にちょっとだけ負荷をかけてみると、やっているときはややしんどいかもしれませんが、終わった後は爽快です。
毎日でなくても、2日に一度、3日に一度でも構いません。
少しだけ負荷をかける生活をしていると、同じようなトレーニングや階段上りのときに「あれ、前よりも少し楽になっている」とか「前より回数ができるようになってきた」と自分の成長を感じられます。
それもまた楽しいものですし、体が強くなると自信も出てきて、いろいろなことに前向きになります。
「今日は少しだけ負荷をかけてみようかな」。
そんなふうに思える日が一日でも増えれば、あなたの体は変わってきます。
「はじめる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?