第9章 「食」を整える
一日2本のバナナで腸を整える
テーマは「食」。
「食べ物」や「食べ方」について紹介していきます。
バナナを活用した腸活、ホットスムージー、肉の食べ方など、これまでのあなたの生活にはなかった習慣もぜひこの機会に取り入れてみてください。
いろいろ試していく中で、続けられるものがひとつでも見つかれば十分です。
何年か前にバナナダイエットが話題になり、スーパーマーケットからバナナが消えるという事態が起こりました。
実際、バナナはとても健康によく「腸活」にもおすすめです。
腸の働きをよくするには食物繊維が欠かせないのですが、食物繊維には水に溶けない不溶性と、水に溶ける水溶性の2種類があります。
この両方の働きを一挙に担ってくれるのがレジスタントスターチという成分「でんぷんの一種」です。
このレジスタントスターチを摂れるのがバナナなのです。
甘いものを食べると血糖値が上昇し、脂肪が溜まることを心配する人もいますが、バナナにはその心配がほとんどありません。
健康にいいといっても食べすぎはよくないので、一日に2本を目安にバナナを食べる生活をはじめてみてください。
ちなみに、バナナを買ってくると、最初は茎のほうが緑色で、だんだん黄色になり、さらに熟してくると茶色っぽくなってくるでしょう。
じつは、それぞれの状態によって健康への効果も違ってきます。
腸内環境を整えることを一番の目的とする人は、茎が緑色のバナナを食べるといいでしょう。
美肌や脂肪燃焼を目的とする人は、ビタミンB群が増えてくる黄色いバナナがおすすめ。
老化防止、免疫力向上、胃潰瘍対策などを目指す人は、リン脂質が含まれ、ポリフェノール量も増えてくる茶色っぽいバナナが適しています。
いずれにしても、バナナは健康の強い味方。
ぜひ普段の食生活に加えてみてください。
「はじめる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?