【脳卒中後遺症】脳卒中で起きやすい後遺症② 『高次脳機能障害』

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脳卒中後遺症】脳卒中で起きやすい後遺症② 『高次脳機能障害
記憶する、言葉を理解してしゃべる、判断するなどの高次な精神活動が困難になった状態を高次脳機能障害といいます。
マヒのように目に見える障害ではないだけに、周囲の理解が重要です。
 
≪外からは見えない障害≫
 
高次脳機能とは、知的活動や精神的活動など、運動や感覚のような基本的機能よりも高次の脳機能をさす言葉です。
脳卒中によって高次脳機能が障害されると、言葉の障害、記憶の障害などがあらわれます。
 
●言葉の障害・・・・・・失語
話す、書く、読むなど、言葉の理解や表現ができなくなります。
●行為の障害・・・・・・失行
運動能力の障害がないのに、道具が使えない、衣服が着られないなどの障害が起こります。
●認知の障害・・・・・・失認
感覚の障害がないのに、見ている空間を認識できない、体の呼び名がわからないなどの障害が起こります。
●記憶の障害
日時、場所、人の名前などが覚えられなくなるなど、記憶と学習が困難になります。
 
≪主に左脳に障害を受けると発症≫
 
言語障害には、筋肉のマヒによってスムーズに話せなくなる構音障害と、それまで持っていた言語機能が大脳半球の損傷によって失われた失語症があります。
 
失語症では、話す、聞いて理解する、書く、読んで理解するといった言語に関する能力全般がそこなわれます。
脳卒中によって、大脳の言語中枢が障害されることが原因です。
 
一般に、右ききの人の約95%は、左脳に言語中枢があります。
左ききの人でも、7080%は言語中枢が左脳にあるとされていますので、失語症が起こりやすいのは脳の左半球に出血や梗塞が生じた場合です。
 
失語症では、さまざまな症状があらわれます。
しゃべることができなくなったり、聴いたり読んだりして理解ができなくなったり、書くことができなくなるなど、コミュニケーションの最大の手段である言葉を失うと、社会生活への復帰が非常にむずかしくなります。
 
≪さまざまなタイプの「失語症」≫
 
言語中枢のどこが障害されたかによって、症状のあらわれ方が異なります。
 
ブローカ失語(運動性失語)
目も耳も機能していて、相手の言葉や文字を理解することはできても、それに対して正しい言葉が出てきません。
自分から話すことはほとんどありませんが、質問に対して「うん」「そう」「うぅん」といったように肯定・否定で答えることはできます。
 
言葉を発するときは、自分がしゃべりたい言葉がなかなか出てこないことが多く、抑揚に乏しくなり、たどたどしい話し方になります。
 
ウェルニッケ失語(感覚性失語)
べらべらと流暢に話しますが、意味のない言葉や言いまちがいが多く、話の内容が意味不明になります。
言葉の発音は明瞭で、リズムや抑揚も保たれているため、認知症精神障害とみなされてしまうケースもあります。
 
●健忘失語
理解力は良好ですが、単語や物の名前が思い出せず、回りくどい話し方になります。
 
●伝導失語
理解力は良好ですが、錯誤が多く、「めがね」を「ねがね」などと言いまちがえたりします。
復唱がむずかしくなります。
 
●全失語
中大脳動脈全域が障害されることによって生じます。
言葉を理解する能力、表現する能力が、ともに失われます。
 
≪日常生活に影響する「失行」≫
 
行為の障害である失行は、片マヒやしびれなどの症状がないにもかかわらず、さまざまな行為が行えない状態のことです。
自分が今、行うべきことが十分にわかっていても、それをうまく行うことができません。
 
いくつかのタイプがありますが、日常生活に多大な影響を及ぼすのは次の2つのタイプです。
 
●運動失行
それまでは簡単にできていたボタンかけや財布の開閉などが、うまくできなくなります。
また、歯ブラシに歯みがきをつけて歯を磨く、急須に茶葉と湯を入れて茶碗に注いで飲む・・・・・・といったように、複数の道具を順序立てて使用することもできなくなります。
 
●着衣失行
衣服をうまく着られない、前後を誤ってきてしまうなど、衣服の着脱に障害が生じます。
 
≪知っているものが理解できなくなる「失認」≫
 
認知の障害である失認とは、視覚や聴覚、触覚などの感覚障害がないにもかかわらず、よく知っているはずの対象物が何であるか認識できない状態のことです。
失認には視空間失認、視覚失認、身体失認、聴覚失認などの種類がありますが、日常生活に多大な影響を及ぼすのは次のようなタイプです。
 
病巣の反対側の空間を認識できません。
脳の右半球が障害を受けることにより、左半側空間無視が生じることが多いものです。
 
この障害が起きると、左側の空間を見落としてしまいます。
歩行中にしだいに右に寄って壁にぶつかったり、左足の靴をはき忘れたり、左側にある障害物に気づかずにぶつかったりします。
 
●地誌的障害
家の中、あるいはよく知っている町を移動しているとき、どちらに行ったらよいのかわからなくなります。
トイレの場所がわからない、自分の部屋がどこだかわからない、などの症状があらわれます。
 
●物体失認
よく知っているはずのものを見ても、それが何だかわからなくなります。
 
●聴覚失認
犬の鳴き声、電話の音など、よく知っているはずの音が何であるかわからなくなります。
 
≪直前のことも思い出せない「記憶障害」≫
 
高次機能障害では記憶障害も生じます。
過去のことを思い出だせない、直前のことを思い出せない。
メモを見ても思い出せない、新しいことを覚えられないなどの障害が出てきます。
 
記憶と学習に障害があると、社会生活に大きな支障を及ぼします。
自分自身で記憶障害を認識できていないケースも多々あります。
 
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隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切なのです。

<ビタミンB12の働き>
・新しい細胞を作り、壊れた細胞を修復する働き。
・神経の壊れた部分を修復する働き。
・伝達物質を作る働き。
・免疫を正常にする働き。
・脳の詰まったところをかき出す働き。
・血流をよくする働き。
このような様々なはたらきがあります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12は、水溶性(水に溶ける)ですが、脂肪成分となじみやすい構造をもっています。
脳は、たんぱく質とともに脂肪成分を多く含む器官です。
そのため、ビタミンB12はたやすく脳に入り、脂肪成分による汚れで詰まった部分を洗い出すことにより、元どおりの健全なものに復元し、また、切れた部分があればつなげて、修復作用を発揮します。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
脳と神経の修復・再生のビタミンB12
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