【認知症】在宅ケアのための家族の心構え

イメージ 1
認知症】在宅ケアのための家族の心構え
認知症の人の気持ちを理解すると、だんだん介護のコツがわかってきます。
心身が不調だと介護にも影響していきます。
たまには愚痴を吐き出し、息抜きをすることも必要です。
 
≪お年寄りの思い、家族の気持ち、それが在宅ケアの基本≫
 
在宅介護には、まず「強い気持ち」があるかどうか。
これがなければ、すべては始まりません。
 
当たり前のようですが、これ以外の理由で在宅介護を始めても、なかなかうまくいかないのです。
 
どんなに悪い状況にあっても、お年寄り本人に「家にいたい」という意思があること。
さらには、家族に「家でみてあげたい」という思いがあること。
これを、在宅介護のスタートラインにしてください。
 
そのためには、「自分はこうしたい」というお年寄りの気持ちを、じっくり聞かなければなりません。
家族は、お年寄りが自分の気持ちを言えるような環境をつくらなければなりません。
 
認知症になったからといって、お年寄りには、意思も感情もあります。
それを伝えるのが、不自由になっているだけなのです。
 
お年寄りの本音を聞きとるために、認知症がもたらす症状の特徴を、まとめてみましょう。
お年寄りの言動から、症状のために混乱している部分をとり除くと、本質が見えてくるはずです。
 
●記憶力が落ちる、物忘れが激しい
新しいことが覚えられず、何度言っても馬耳東風。言うことを聞かない頑固者に思われることもあります。
行為や出来事全体が、ごっそり抜け落ちることも。だから食べたばかりなのに、「まだ食べさせてもらっていない」と言ったりします。過去の数年から数十年の記憶をすっかり失うことも。すると、80歳なのに、自分はまだ40歳だと言ったりします。
 
●症状は、いちばん近い人により強く出る
いちばんよく面倒を見てもらっているお嫁さんに、「物を盗った」と言ったりします。身近な人に強く出るのは、信頼しているから、わがままになるのです。昼間、家にいない夫や、たまにしか来ない親戚の人にはあらわれないため、理解してもらえないことも多いようです。
 
●自分に不利なことは認めない
財布の置き場所を忘れても、自分が忘れたとは思わず、介護者に「盗った財布を返せ」と言ったりします。不都合なことを認めないのは、自己保存の本能に根ざすものと思われますが、こういった心理を理解しないと、人間関係は悪くなっていきます。
 
●正常な部分とぼけが混在する
いつもぼけていると理解しやすいのですが、ときどき妙にまともになることがあります。家族は混乱しますが、お年寄りの常識では考えられない言動は、まだらぼけの症状と割り切って受けとるほうがいいでしょう。
 
●一つにこだわると抜け出せない
いつまでも、一つことにこだわります。お金を盗られたと言いつづけたり、物に執着するのも、そのため。こだわりをやめさせようとしても無理で、よけいこだわるだけ。なんらかの形で決着するまで、こだわりつづけます。
 
●物事は忘れても、感情は残る
お年寄りが一つことにこだわっていると、家族もついイライラして叱ったりします。すると、こだわっていたことは忘れても、叱られたことは忘れず、うるさくていやな人だという感情が残ります。認知症のお年よりは、理性とは対極の、感情が支配する世界に住んでいると考えると、叱ったり、説得するのは逆効果だとわかります。お年寄りが穏やかな気持ちになれるよう、接していくのがいいのです。
 
≪介護者の健康を守るには人の手を借りる、息抜きをする≫
 
お年寄りの介護を支えるのは、家族の健康です。
それも、体と心の両方の健康です。
ですから「息抜きをする」コツや、「人の手を借りる」コツは、ぜひ身につけてください。
 
在宅介護をしている人にとっての「心構え」とは、自分の身は自分だけのものではない、ということに尽きると思います。
 
応援する周りの人たちも、手を貸せるところはぜひフォローして。
何度も述べますが、在宅介護は一人でやろうとしたら、遅かれ早かれ、いずれ立ち行かなくなります。
 
●割り切りも必要
お年寄りの状態にもよりますが、一日中べったりとお世話をするのが、いい介護とは限りません。
日課を決め、ときには息抜きをする時間をつくりましょう。
・何から何まで、完璧を望むと、長くはつづけられません。やるべきことと、省略してもいいことを振り分けて、少々の不備には目をつむることです。
・エネルギーは、一度に使い果たさず、小出しにしましょう。
・たまには気分転換をします。それがエネルギーの充電にもなります。趣味やショッピングなどで、ストレス解消をはかるのも大切です。
 
●胸のうちを吐き出せる人を持つ
苦しいとき、安心して愚痴を話せる人間関係をつくっておきます。どんなことを言っても、他にもれる不安のない相手を持つのです。そういう人は、自分の苦労もわかってくれるはずです。
また、感情的にわだかまりがある場合は、お年よりも含め、家族みんなで話し合いましょう。そういうときは、客観的に判断できる第三者を間に入れることも大切です。
 
●助けの“受け上手”になる
介護者は、お年寄りを家に閉じこめ、一人で背負わないこと。心を開き、家を開き、人手をどんどん借りることです。こういうときに差し出される手から、貴重なネットワークができることもあります。
 
・他の家族(兄弟姉妹)や親戚の人たちは、決められた役割分担は必ず守りましょう。ただし、現実に合わない分担は、いつでも検討できる柔軟性も必要です。
・兄弟姉妹は、週に1回くらいは、介護者と交代するなどの協力はぜひ心がけてください。そのとき、介護のやり方などを安易に批判したり、あげつらったりするのは控えることです。
介護保険など、社会制度については勉強をして、積極的に活用しましょう。
 
●自分の健康管理をする
介護者に多い不調は、腰痛、肩こり、頭痛、不眠、血圧の上昇など。
心身に疲れがたまっていたり、精神的に不安定な状態では、長い介護には耐えられません。
 
・腰痛や肩こりは、軽いうちに運動で解消。気軽にできる散歩や、簡単なストレッチなどの時間を確保しましょう。
・お年寄りのためには一生懸命用意するのに、自分の食事はいい加減という人をよくみます。忙しくても、自分の食事にも気を配って。
・定期的な健康診断は、必ず受けるようにしましょう。
認知症アルツハイマー病 より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
ビタミンB12の老化防止効果
 
ビタミンB12は、悪性貧血等に優れた効果があることは以前から知られていましたが、最近、傷ついた神経繊維の修復や神経の伝達物質の合成に関与していることがわかってきました。

従来、一度死滅してしまった脳細胞は、再生不可能とされてきましたが、近時、ビタミンB12によって、再生されることがわかってきました。
それが、末梢神経障害や認知症の治療に有効である事から、俄然注目を浴びるようになってきました。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者は、血液中にビタミンB12が少なくなっています。
そこで、認知症患者にビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽快するケースが多くみられるとの事です。

今や人口の4人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えるに至ったのは、医療技術が飛躍的に向上した結果ですが、残念ながら、脳に関する医学がそれに追いついていないことも事実でしょう。
老齢化が進むにつれて、感情の起伏が少なくなる、いわゆるボケ症状が見られるケースが増えています。
これは、脳が萎縮する為に起こることで、同じように老人認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー症候群も、脳全体が萎縮して、大脳皮質に変化が起こることによります。

脳の萎縮を防止するためには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行なわれなければなりません。
ビタミンB12は、この蛋白合成と核酸合成の両方に役立っています。
 
脳と神経のビタミンB12
子供たちの脳、集中力・学力向上、受験にビタミンB12