消化器の病気③(脂肪肝、アルコール性肝障害、急性肝炎)にはこんな栄養成分が必要

イメージ 1
消化器の病気③(脂肪肝、アルコール性肝障害、急性肝炎)にはこんな栄養成分が必要
 
脂肪肝
 
飲酒、肥満、糖尿病などが原因で肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態をいいます。
自覚症状がない場合もありますが、右上腹部に重圧感があり、押すと痛みを感じることもあります。
また、食欲不振、疲労感、倦怠感などもみられます。
飲みすぎが原因の場合は禁酒、肥満が原因の場合は減量、糖尿病がある場合は病気の治療というように、食生活をコントロールし、原因を除去することが最も効果のある治療法です。
 
脂肪肝に効く栄養成分
食物繊維 ビタミンA・B群・C・E コリン イノシトール 各種ミネラル EPA メチオニン タウリン
 
動物性脂肪はできるだけ控えます。
摂取エネルギーを制限し、そのなかで良質のタンパク質とβ-カロテンをはじめとする各種ビタミン、ミネラルが充分補給できるようにしましょう。
 
≪アルコール性肝障害≫
 
常習飲酒が原因です。
障害は、まず脂肪肝としてあらわれます。
飲酒をやめずにいるとアルコール性肝炎となり、さらには肝硬変へと進行します。
どの状態でも、食欲不振、吐きけ、腹痛、倦怠感などがあります。
肝炎では、黄疸やからだのふるえ、せん妄などの神経症状がよくみられます。
また腹水は肝炎や肝硬変でみられる症状です。
断酒と食事療法がおもな治療法となります。
 
●アルコール性肝障害に効く栄養成分
ビタミンB1・B12・グルタチオン タウリン
 
アルコール性脂肪肝で肥満や糖尿病を合併している場合は、過食をせず、体重を落とす必要があります。
 
肝炎の場合は、動物性脂肪は控えますが、高タンパク・高エネルギー食で、各種ビタミン、特にビタミンB1・B12の補充ができるように心がけます。
 
サフラワー油やリノール酸を摂取すると、アルコール性肝障害が増悪するという報告もあるので、避けたほうがよいでしょう。
 
≪急性肝炎≫
 
ウイルス性肝炎のひとつで、感染後、発熱、倦怠感、食欲不振などのかぜに似た症状や黄疸が急激にあらわれます。
代表的な肝炎ウイルスにはA型、B型、C型があり、A型肝炎は経口感染、B型とC型肝炎は、輸血、出血を伴うけがなどの非経口感染とされていますが、C型肝炎の半分は感染経路が不明です。
安静を保ち、充分な栄養を積極的にとって、ウイルスに対する抵抗力をつけ、肝臓の細胞を修復できるようにすれば、23か月で治癒します。
 
●急性肝炎に効く栄養成分
各種ビタミン タウリン クルクミン グルタチオン グリチルリチン酸
 
吐きけや発熱がある時期には、口あたりのよい流動食にします。
食欲が出てきたら、できるだけ早い時期から、糖質やタンパク質を少しずつふやしながらとるようにします。
また、肝機能の回復にはビタミン類が不可欠です。
特にβ-カロテンの多い緑黄色野菜の摂取は重要です。
「からだに効く栄養成分バイブル より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。

現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には広く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。

ただし、おもしろいことに、納豆やみそ、たくあんなど、日本に古くからある保存食には、植物性でも例外的にビタミンB12が含まれています。
これは、発酵の過程でビタミンB12が作られるためと考えられます。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。

ビタミンB12について