人は案外しゃべっていない

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人は案外しゃべっていない
 
普段しゃべる機会が少ないというのは、特殊なケースのように思われるかも知れませんが、そうとも限りません。
 
以前、認知症状と発語量の関係を調べるため、発語カウンターという計測器を使って、人が1日にどのくらいしゃべっているのかを調査したことがあるのですが、そのときによく分かったのは、「人は案外しゃべっていない」という事実でした。
 
この研究で、認知症状に向かっていきにくい発語量の基準として「12000語」というかりの結論を出したのですが、毎日それくらいしゃべっている人は多くなく、挨拶や返事以外の言葉を一語も話さず生活している人も珍しくありませんでした。
 
現代には個別化社会という一面がありますから、若い世代にもそうなっている人がたくさんいると思います。
 
いくら普段しゃべる機会が少なくても、外国語ならともかく、母国語である日本語を忘れるはずがないと思われるかも知れませんが、完全には忘れなくても、「概念と語彙を結びつける力が弱くなる」ということは起こるのです。
 
まずはそのことを知っていただき、できるだけ発語する機会を増やすよう心がけていただきたいと思います。
 
会話する相手に恵まれていない場合には、とりあえず音読を毎日の習慣にして下さい。
 
あまりにも言葉が出てこなくなっていると、それも人との会話を避ける原因になってしまいます。
まずは毎日音読することによって1日の発語量を増やす。
そうすると、意志と言葉がパッと結びつかないという状態は軽減されてくるはずです。
その訓練によって自信をつけて、人との会話を増やす方向に向かっていくことが理想だと思います。
 
独り暮らしのお年寄りなどの場合には、そういうことを自発的にするのが難しいので、ご家族の方が方向づけをしてあげて下さい。
各地域で「傾聴ボランティア」として活動する人が増えていますから、協力を求めるといいと思います。
「脳から自分を変える12の秘訣 「やる気」と「自信」を取り戻す より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
神経伝達物質の材料になる成分を補うことが大切です
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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