
セロトニンが欠乏する病気―うつ
厄介なことに、このうつ病は風邪のように、どんな人でもかかってしまう病気なので、非常に多くの方が人生の間に1度はかかってしまう(最近は子ども時代や老人になってからかかる人も増えています)可能性が高いのです。
しかしながら、うつ病には風邪とは大きく異なる点があります。
風邪にかかった場合だと、急にのどが痛くなって咳が出始めるとか、熱が出るといったわかりやすい自覚症状があるので、「風邪をひいたな。こじらせる前に体を休めよう」という意識が働きます。
うつ病になり始めているのにそれを自覚できないということは、この病に対してしかるべき適切な対応ができない、ということでもあります。
そのため、うつ病はどんどん悪化し、私たちの“生活の質”を奪っていきます。
近年までは、うつ病は「心の病」として考えられてきました。
そのため、うつ病の本質についての理解が袋小路に入り込んでしまっていたのです。
「S欠乏脳」の方とそのまわりの方は、次のような点に注意してください。
① 心身の不調が続いて、何も気晴らしができない
(たとえば、散歩や日光浴程度でも、やる気がしない)
② 2週間以上の不眠が続いている
③ 生きていても仕方がないと考えてしまう
こうした症状がある場合は、くれぐれも自分たちだけで何とかしようとせず、医者を受診してください。
「もの忘れとウツがなくなる「脳」健康法 より」
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木枯らしと孤独が骨身に染みる…秋が深まるとなんとなく悲しい気持ちになるといわれていますが、はたして秋の物悲しさには医学的な根拠はあるのでしょうか?
なんと季節の変化が引き起こすうつ病が存在するというのです。
エアコンの使用が一般的になり夏に体が冷えてしまうなど季節の変化に対応しにくくなった現代人。
季節性うつは自然な生活リズムを崩してしまった人がかかりやすい病気なのだそうです。
「なかでも10月から3月頃にみられる“冬季うつ”は、過食、過眠なども主な症状としてあげられます。秋になり日照時間が短くなることで、メラトニンというホルモンの分泌に異常が起こり体内時計が狂ったり、神経伝達物質のセロトニンが減ることによる脳の活動低下が原因と考えられています」
「なかでも10月から3月頃にみられる“冬季うつ”は、過食、過眠なども主な症状としてあげられます。秋になり日照時間が短くなることで、メラトニンというホルモンの分泌に異常が起こり体内時計が狂ったり、神経伝達物質のセロトニンが減ることによる脳の活動低下が原因と考えられています」
うつ病は、今やサラリーマンの3割近くに見られ、「心のかぜ」ともいわれるほどポピュラーな病気になりました。
原因としては、精神的なストレスのほか、コンピューターによるテクノストレスや、テレビやゲームなどによる眼精疲労などが元になることもあります。
不足している栄養素がないよう食生活の乱れに注意したり、パソコンなどを使いすぎないように気をつけたりといった、生活全般を見直してみることが必要です。
うつ症状の予防や軽度の場合の改善に役立つのは、ハーブの一種であるセントジョーンズワートです。
ビタミンB6は、かつお、まぐろ、さけなどの魚類、牛肉、鶏ささ身、レバーなどに多く含まれています。
ビタミンB12はレバーや魚介類に、葉酸はレバーのほか、菜の花、モロヘイヤ、春菊など緑の濃い野菜に多いです。
加えて、散歩など屋外で体を動かす機会を増やすと、気分のおちこみを軽減しやすくなります。
ただし、軽度のおちこみだけでなく、うつの症状がみられるときは、まず病院で検査を受け、治療と並行して、これらの食事療法を行ってください。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
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