記憶力を高める天然の物質―脳のガソリン、グルタミン

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記憶力を高める天然の物質―脳のガソリン、グルタミン
 
記憶をつかさどる伝達物質の主役は、アセチルコリンですが、もちろん、これ以外の伝達物質もかかわっています。
ある伝達物質は脳を興奮させるアクセルであり、別の伝達物質は脳の興奮を抑制するブレーキとなっています。
両者のバランスが大事なのです。
 
アクセルの伝達物質の一つグルタミン酸は、記憶の貯蔵を助けますが、これが多くなりすぎると神経細胞の興奮が限界を越えて死にいたります。
グルタミン酸ナトリウムが、少量では無害で調味料としてはたらくのですが、大量に摂取すると脳に悪影響をおよぼすのはそのためです。
 
ピログルタミン酸が記憶力や学習能力を大幅に高める一方で、その親戚であるギャバ神経細胞の興奮を抑えるという反対のはたらきをします。
学習効果や記憶、それから、清らかな心を保つには、伝達物質のバランスが大切なことがわかります。
 
グルタミンは脳脊髄液にもっとも多く含まれるアミノ酸であって、しかも、脳はブドウ糖と同じようにこれを直接のエネルギー源として利用できます。
実際に、グルタミンを摂取すると気分が向上し、記憶力が高まることが確認されています。
 
グルタミンの安全性はどうでしょうか。
これについて、ボストン市のツィグラー博士の報告があります。
健康なボランティアに一度に4060グラムを摂取してもらったが、マイナスの副作用は見られなかったといいます。
プラスの副作用は、記憶力が高まったことです。
 
別の研究者は、骨髄移植患者にグルタミンを摂取してもらったところ、元気が出て、怒りにくくなり、疲労感が減少したと述べています。
 
グルタミンは、ライ麦パン、小麦、カシューナッツ、ゴマ、ヒマワリの種、ピーナッツ、ダイズに豊富です。
1日に510グラム摂るのがよい。
「食べ物を変えれば脳が変わる より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。

 現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
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