脳血管が詰まると「認知症」も引き起こす

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脳血管が詰まると「認知症」も引き起こす
 
 体がどんなに丈夫でも、頭が衰えてしまっては何もなりません。
とくに超高齢化が進行中の我が国でクローズアップされているのは「認知症」の増加です。
 
認知症とは、後天的に脳が障害されて、社会生活が営めなくなった状態を指します。
厚生労働省研究班の調査によると、特定患者数は2012年時点で65歳以上の高齢者の15パーセントにあたる約462万人に達しており、認知症になる可能性がある「予備軍」は約400万人と推計されています。
 
高齢者の増加で認知症患者も増えており、認知症に伴う徘徊で年間1万人近くが行方不明になっているという衝撃的なデータもあります。
一方で65歳未満の若年性認知症も増えており、2009年の推定患者数は約37800人におよぶそうです。
 
認知症の原因はさまざまですが、二大原因とされているのが「脳血管性」と「アルツハイマー病」です。
理由はまだわかっていませんが、脳血管性は男性に多く、アルツハイマー病は女性に多いという特徴があります。
 
脳血管性認知症は、脳梗塞で脳の血管が詰まることで生じます。
たとえ細い血管が詰まっただけだとしても、脳の大事な場所で発生すると認知症を起こしやすくなります。
特に認知症を起こしやすいのは、脳内の深い部分を走る細い動脈が詰まる「ラクナ梗塞」と呼ばれるタイプです。
脳梗塞の半分近くを占めており、日本人にいちばん多い脳梗塞です。
 
アルツハイマー病の詳しいメカニズムは不明ですが、脳内にアミロイドβという特殊なタンパク質が溜まって起こるという説が有力で、アミロイドβが集まるプロセスで脳細胞が死んで認知機能の低下が起こるらしいのです。
 
かつて日本人にはアルツハイマー病による認知症は諸外国に比べて少ないとされてきました。
現在は日本でもアルツハイマー病による認知症が増えていますが、それでも日本における認知症のおもな原因となっているのは脳血管性です。
 
専門家の間では現在、認知症の原因として脳血管性とアルツハイマー病を厳密に分ける必要があるかどうかが議論されています。
 
なぜなら、脳血管性と診断された認知症患者さんの多くからアルツハイマー病に伴う異常が見つかり、逆にアルツハイマー病と診断された認知症患者さんの多くから脳血管性の異常が見つかっているからです。
 
いずれにしても血管を強化し、脳内の血管ネットワークを正常に保つ努力をしておけば、将来の認知症予防にもつながるのです。
「血管があなたの寿命を決めている 生活習慣で「老化」を進めないために より」
 
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ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
もしビタミンB群のビタミンB12葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
 
しかしビタミンB12葉酸が欠乏していると、ホモシステインが増え、その結果、血栓ができ、心筋梗塞脳梗塞になります。 
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
 また、ビタミンB12が効果的に作用するには、ビタミンB12単体ではなくほかのビタミンB群と一緒に摂取することが望ましいのです。
 
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