脳梗塞や心筋梗塞は、コブが大きくなる前に起こりやすい

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脳梗塞心筋梗塞は、コブが大きくなる前に起こりやすい
 
血管の老化は、血管の内皮の内側にびっしりと並んでいる血管内皮細胞が傷つけられることが始まります。
 
1 高血圧・高血糖・高コレステロールなどにより、内皮細胞が傷つく
2 傷ついた部分に白血球がくっついて、細胞のすきまから内膜の中に侵入する
3 白血球は内膜の中で、老廃物を食べて処理する細胞(マクロファージ)になる
4 血液中に過剰なコレステロールがあると、内膜の傷から侵入し、それが活性酸素により酸化する
5 3のマクロファージは、4の酸化した悪玉コレステロールを異物とみなして捕食する
6 5のマクロファージは、内部に脂をため込んだ泡沫細胞に変化する
7 血管の壁に6の泡沫細胞がたくさん蓄積して、お粥状の脂を含んだコブができる
8 コブの部分は、血管の壁が厚くなり、しなやかさを失い、硬くなる。その結果、血液の通り道が狭くなる。
 
◆サイレントキラー……初期の動脈硬化は自覚症状がない
 
血管は「サイレントキラー」と呼ばれることがあります。
日本語にすれば、静かなる殺し屋、です。
なぜそんな物騒な呼び名があるのかと言うと、自覚症状間ない初期の動脈硬化が、急性心筋梗塞などの大変な血管事故を起こすことが多々あるからです。
 
動脈硬化は、10年、20年の年月をかけて進んでいきます。
 
動脈硬化の初期段階では、コブはまだ小さく、血液が流れる内腔もある程度は保たれています。
ところが、何の対処もせずにそのままにしていると、内腔が4分の3になり、半分になり、4分の1になり、10分の1になり……と、どんどん狭まっていくのです。
 
こう聞くと、心筋梗塞のような血管事故は、4分の110分の1にまで狭くなって、やがて完全に閉塞したときに起こるのだろう、と思うでしょう。
ところが実際は、血管が詰まるタイプの血管事故は、内腔が4分の1程度しか狭まっていないような、コブがそれほど大きくなっていない段階で、もっとも起こりやすいのです。
 
理由は、コブの大きさではなくて、安定度にあります。
つまり、コブは小さくても、表面が傷つきやすく崩れやすければ、血管事故が発生しやすいのです。
 
ひとたびコブが傷つけば、そこに血小板が集まり、血液のかたまりができて、内腔が閉塞してしまうのです。
この血液のかたまりを血栓と呼びますが、血栓が冠動脈に生じれば心筋梗塞を、脳動脈に生じれば脳梗塞を引き起こすのです。
 
ところが、サイレンシキラーと呼ばれるとおり、まだ血管の内腔が狭くなっていない初期の動脈硬化は、はっきりとした自覚症状が現れません。
だからこそ、心筋梗塞脳卒中など、血管病の最終段階が突然起こるのです。
正確に言えば、「突然起こったように感じる」のです。
 
確かに動脈硬化の初期段階は、検査をしなければわかりにくいのですが、ぜひ知ってほしいことがあります。
それは、血管年齢が老化するときには、一見、血管とは関連性のないような症状を伴っていることが多いということ。
ぜひそうした不調を血管が出しているSOSとして、受け止めてほしいのです。
「人は血管から老化する より」
 
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 「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?
顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。
それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。
 
わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。
動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)動脈硬化が見られるようになります。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
 
ビタミンB12には、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きがあります。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
また、一般にビタミンB群は協力して働いているため一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
 
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