脳卒中と脳梗塞は、同じ病気?

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脳卒中脳梗塞は、同じ病気?
 
 皆さんの中には、「脳卒中って、脳梗塞のこと?」とか、「脳卒中脳梗塞は、違う病気?」などと思った人もいるのではないでしょうか。
もっともな疑問だと思います。
 
答えを先にいうと、「脳梗塞」は「脳卒中の一つ」です。
 
あなたの頭の中にある「脳」をイメージしてみてください。
脳には、たくさんの血管が通っています。
脳の表面にも、脳の深いところにも、血管はあります。
そして、血管には当然、血液が流れています。
 
あなたの脳で、血管の一部が詰まり、血液が流れなくなった状態が「虚血性脳卒中」であり、日本では「脳梗塞」と呼んでいます。
 
あなたの脳で、血管の一部が切れて、血液が脳の中に出た状態が「脳出血」。
医学的に正しく表現するなら、「脳出血」は「出血性脳卒中」の一つで、出血性脳出血には「脳出血」と「くも膜下出血」の2種類があります。
つまり、「脳梗塞」と「脳出血」「くも膜下出血」の3つを合わせて「脳卒中」なのです。
 
では、「脳梗塞」(虚血性脳卒中)と「出血性脳出血」では、どちらが多いと思いますか?
 
実は「脳梗塞」のほうが圧倒的に多く、脳卒中の4分の3(75%)は「脳梗塞」です。
テレビや雑誌などを含め、世間では「脳梗塞」という言葉をよく耳にしますが、それは「脳梗塞」が脳卒中の大多数を占めるからでしょう。
 
欧米では、その割合がさらに偏り、脳卒中の9割近くが「脳梗塞」です。
そして日本でも年々欧米化し、脳梗塞の割合がたかまりつつあるのです。
特に大都市でこうした傾向があり、東京では脳卒中で入院してくる患者さんのほとんどが脳梗塞という印象さえあります。
 
なぜ、脳の「出血」が減り、「詰まる」ようになったのか
 
「脳溢血」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
 
これは、ひと昔前によく使われた言葉で、文字どおり「脳に血があふれる」こと。
つまり「脳出血」のことです。
かつては「脳溢血」という言葉が主流で、それくらい「脳出血」がおおかったということ。
脳卒中脳出血」というイメージだったのです。
 
今でも、東北や北関東地方では、大都市圏よりも脳出血の割合が少し高いようですが、脳梗塞の割合が増えている状況は、日本全国で共通しています。
 
では、なぜ脳出血が減り、脳梗塞が増えてきたのでしょうか。
 
ごくごく簡単に、その理由をお話します。
 
脳出血」が減ったのは、血圧の管理が良くなったからです。
 
「高血圧は危険」という考え方が、一般の人々に浸透し、「高血圧の原因」である塩分の多い食事を制限したり、血圧をこまめに測って、血圧が高いときには降圧薬を内服するようになったりしたことなどが、も大きな理由としてあげられます。
 
一方、「脳梗塞」が増えたのは、食生活の欧米化が大きな原因と考えられます。
 
高カロリー、高脂質の食事は、肥満の人を増やしました。
血液中のコレステロール中性脂肪、血糖も増え、昔の日本人には少なかった病気を増やしたのです。
 
糖尿病や脂質異常症、肥満(メタボ)などがそうですが、こうした病気はどれも、血管を詰まりやすくし、血液をドロドロにしたのです。
脳卒中にならない、負けない生き方 より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因の多くが脳梗塞です。
脳梗塞は、初期段階に数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現します。
これが隠れ脳梗塞と呼ばれるものです。
隠れ脳梗塞は早い人だと30代から表れ、40代を過ぎると急に増加すると言われています。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
 
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