生活習慣で脳は着実に変わる
一般に、「頭が大きい人は頭がいい」とよく言われます。
冗談のような話ですが、実は間違いというわけではありません。
といっても、ここで言っているのは、頭全体のサイズではなく、中身の大きさ(脳の体積の大きさ)のことです。
基本的に、脳の体積が大きいほど、認識力や判断力のような能力(これを「高次認知機能」といいます)が高いと言われています。
これが、「頭が大きい人は頭がいい」という言葉が意味するところなのです。
若いうちは、個人差があるものの、誰でも脳の体積は大きいものです。
ところが、誰でも脳は年齢とともに萎縮します。
これは人間が生き物である以上は避けられないことなのですが、統計的に、何歳であればどれくらい小さくなる、ということもわかっています。
年代による脳の違いは明らかですが、この過程が「老化」という現象なのです。
ただし、注意していただきたいのは、この萎縮の度合いは、まさに人それぞれであるという点です。
ここがとても重要なポイントですが、60~70歳代ながらある程度の体積を保っている人もいれば、40~50歳代でずいぶん萎縮が進んでいる方もいらっしゃいます。
すると、明らかに前者は認知力が高く、後者は認知力が落ちているケースが多くなるのです。
以上の点を踏まえて、もう少し具体的に見ていきましょう。
脳の認知力(高次認知機能)は、いくつかの分野に分けて計測されます。
例えば「処理速度(複数の記号が交じり合った図面の中から、特定の記号だけを一分間でできるだけ多くピックアップする等)」「意味理解(言葉の意味を理解する)」「記憶」「知識」「流暢性(「か」で始まる言葉をできるだけ多く言うこと等)」などです。
基本的にいずれの分野も加齢とともに落ちていくものです。
しかしここには、個人差があります。
若いうちは比較的均等ですが、とくに高年齢層では、脳の萎縮が速い人と、萎縮が遅い人とで大きな差が生まれるのです。
この差も、脳の萎縮の度合いと強い相関があります。
それぞれの認知力の高い人ほど、それを担う脳の領域の体積も保たれているのです。
ちなみに、こういう計測は世界中の研究者がさまざまな手法で行っていますが、結果はほぼ同じです。
ではなぜ、このような個人差が生じるのでしょうか?
人によって脳の萎縮が大きかったり、少なかったりするのでしょうか?
それは遺伝の影響も当然あるのですが、生活習慣に負うところがかなり大きいのです。
この点については、協調して、しすぎることはありません。
不摂生な暮らしが長く続けば、脳はもちろん身体にも影響を及ぼしやすくなります。
逆に、若いうちから健康に気をつけてきた人は、より病気にはかかりにくくなり(もちろん例外もありますが)、脳の体積も保たれやすいのです。
ならば、生活習慣を見直すことで、できるだけ脳の体積を維持したほうがいいはずです。
それが脳の「健康」を保つことに、直接つながってくるのです。
私たちは、ともすれば知らず知らずのうちに「脳に悪い週間」を身につけている可能性があります。
「よかれ」と思ってやっていることが、実は悪影響を及ぼしている場合も少なくありません。
とはいえ、あまり神経質になりすぎる必要もありません。
日常をちょっとだけ見直してみる、生活習慣をちょっとだけ変えてみる、という意識を持ってスタートすれば、それでいいのです。
「本当は脳に悪い習慣、やっぱり脳にいい習慣 より」
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また、ビタミン欠乏症が原因で、認知症になるケースがあるそうです。
ビタミンの種類は、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸。
ビタミンが欠乏すると、記憶障害、無気力、集中力の低下、妄想、錯乱の症状がみられるようになります。
現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られということです。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
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