心や体を守るために魚を食べよう

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心や体を守るために魚を食べよう
 
運動同様に食生活の改善が大事なことくらいは誰にでも想像がつくことと思います。
しかし、最新研究はもう少し具体的に、どのような理由から、食事の内容がストレスから心や体を守る効果につながるかということを教えてくれます。
 
ストレス研究のスペシャリストとして知られる功刀浩氏は、うつ患者の脳画像などから、ストレスが積み重なることで海馬が小さくなり、心の病につながる可能性を指摘していた研究者です。
 
功刀氏は長年の研究から、うつ病とは「慢性ストレス性精神疾患」だと考えています。
それゆえ、ストレスと心の病に対処するには、日々の生活習慣を見直すことが大切だと主張しています。
ストレス対処に有効なものを日常沼生活のなかに習慣として組み込むことが、基礎対策になるというのです。
 
「運動」がそのひとつ。
もちろん良質な「睡眠」を確保することも重要です。
そして「食事」も重要な対処法だといいます。
 
では、ストレスや心の病に効果がある食べ物とは、どのようなものでしょうか。
 
フィンランドの大規模調査や、オランダの研究などさまざまな研究データから、精神疾患の予防や治療に明らかな効果が確認されたのは、「n-3系不飽和脂肪酸」です。
その代表が、魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)と呼ばれる物資です。
 
EPADHAは、かつて「頭がよくなる!?」と話題になったことのある物質ですが、血液をサラサラにして動脈硬化を防いだり、血液中の中性脂肪を下げて糖尿病を防いだりといった、生活習慣病の予防効果があることが知られてきました。
それが、ストレスと心の病の対策にも効果かあることが分かってきたのです。
 
その理由として、功刀氏は脳への影響を指摘しています。
 
「ストレスが積み重なると脳の海馬が損傷しますが、DHAは脳の神経細胞の重要な構成成分であると同時に、海馬などで、神経細胞に栄養を与える活動を高めることが分かってきました」
 
詳細なメカニズムはまだ研究の途中ですが、脳に良い影響を与える可能性が指摘されています。
魚を食べる。それだけで、ストレス対処の効果を期待できる栄養素を摂取できるのです。
「キラーストレス 心と体をどう守るか より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。
 
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
 
B1、B2、B6、B1、ナイアシンパントテン酸葉酸、ビオチンの8種類を総称して「ビタミンB群」と呼んでいます。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
 
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